米Googleは4月15日、米国内や国境を越えて活動する広告主を対象にした、特定地域のユーザーだけにターゲットを絞って広告を表示する新しい機能の提供を開始する。広告販売を強化中の同検索サイトにとって、最新の試みとなる。
Web検索最大手のGooleは先月、Google Localサービスを公開した。Google Localは、ユーザーが検索キーワードと都市名を入力すると、その地域に限定して企業やサービスの情報がリスト表示されるサービスである。広告主は、Google Localを通して、米国内の地域や約210の特定市場エリア(Designated Market Area:DMA)にいる顧客にリーチすることができる。
現在Google Localは、ユーザーの位置を都市レベルまで追跡するなど、消費者に近づきつつある。つまり(米国の)地域広告主は、ユーザーが“New York sushi restaurants”といった特定のキーワードを検索したときに、市内のユーザーに限定して広告を表示するような設定を自社の広告に施すことができる。
また広告主は、ユーザーが自社の所在地から特定半径内で検索を行った時にのみ、Googleと同社のパートナーWebサイトに自社の広告が現れるような設定をすることも可能だ。Googleはこれを「カスタマイズドターゲッティング」と呼ぶ。
国境を越えて活動する広告主は、同機能により初めて、地域にターゲットを絞った広告を打てるようになる。
「この機能により、小規模ビジネスの広告主は、価値のある広告を打てるようになる。彼らにとっての価値はとてもローカルなレベルにあるものだ」と、Google LocalのゼネラルマネージャーSukhinder Singhは語る。
Googleはここ8カ月の間に、地域検索サービスを急速に展開してきた。金融アナリストや業界幹部によると、地域に的を絞った情報提供はローカル広告にとってのドル箱で、全米で年間120億ドルを稼ぎ出すという。ただし、2004年にはそのうち5000万ドルに満たない金額しか、ネット検索に関連した広告に流れないと予想されているが、時間がたてば、もっと多くの金額がネット検索に注ぎ込まれるようになるとアナリストらは述べている。
GoogleのライバルであるYahooやMSNも、地域に的を絞った広告サービスを開発中だ。地域情報サービスのCitySearchは昨年、広告主向けに同様のサービスの提供を開始している。
Singhによると、GoogleはまもなくGoogle Local専用サイトのLocal.google.comでスポンサーのリスト表示を開始すると述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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