Oracleは、現在Javaサーバソフトウェア市場のシェア拡大を目指す戦略を打っている。その最新の展開として、Javaベースのソフトウェア開発ツールをアップデートすると発表した。
同社は米国時間13日、ウェブアプリケーション用の開発ツールであるJDeveloper 10gを1指名ユーザーあたり995ドルで発売すると語った。Oracleは今回のリリースの一環として、Application Server 10gソフトウェアのアドオンとなる開発用の「フレームワーク」もリリースする。このフレームワークは、Javaアプリケーションの開発作業を単純化することを目的に設計された。
今回強化されたJDeveloper 10gやApplication Development Frameworkを使えば、Java開発者はプログラム開発の生産性を上げることができると、同社の経営幹部は語る。現在OracleやBEA Systemsなどの企業は、よりグラフィカルで使いやすいJava開発ツールの開発に資金を投入している。通常、開発者が大規模なウェブサイトや複雑な金融システムなどの洗練されたサーバベースJavaアプリケーションを構築しようと思ったら、Java 2 Enterprise Edition(J2EE)の複雑な標準仕様の学習にかなりの時間を費やす必要がある。
JDeveloper 10gの登場は、Oracleにとって、BEAやIBMからのJavaサーバソフトウェアのシェア奪ううえで重要な足がかりとなる。Oracleは、プログラマが自社の開発ツールを使うようになれば、後々、Javaアプリケーションサーバやポータル、統合ソフトウェア、データベースといった他の製品の販売につながると考えている。
Oracleは現在、マーケットシェアではIBMとBEAの後塵を拝しているとアナリストらはいう。だがOracle経営陣は、アプリケーションサーバと10gデータベースの親和性や価格、Java標準への忠実な対応といったメリットが今後の売上につながると主張する。最近では、調査会社Meta GroupがOracleについて「IBMとBEAに挑戦するベンダーとして最良の位置に着けている」と述べている。
JDeveloper 10gとApplication Development Frameworkの組み合わせは、あらゆるスキルレベルのJavaプログラマを対象として販売される。Oracleのアプリケーション開発担当設計主任Ted Farrellは、これらのツールはプログラマでなくても使えるはずだと語る。
「われわれのゴールは、Application Development Frameworkを、Javaを全く知らない初心者からも支持されるツールにすることだ」(Farrell)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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