Yahooの子会社Overture Servicesは、Cable News Network(CNN)、ESPN、Wall Street Journalの各オンライン部門とライセンス契約を結び、検索業界で首位を走るGoogleとの競争を激化させている。
Overtureは米国時間5日、この3社との間で個別に複数年契約を結び、検索技術と検索広告を提供することになったと発表した。なお契約額は明らかにされていない。
このパートナーシップは、Overtureの広告収益に貢献すると同時に、長年のライバルGoogleに対する戦略的な勝利をもたらすことになりそうだ。両社は、商用検索サービスの新規パートナー獲得をめぐり、激しい争いを繰り広げてきた。ここ数年は、それぞれが広告ネットワークの配信先を獲得するために各社と積極的な交渉を進めており、時には同じクライアントを奪い合うことさえあった。
検索広告分野の先駆けであるOvertureは、昨年Yahooによる買収を契機として、Googleが独占するウェブ検索市場に進出した。
「我々はもともと芸が一つしかない小さな会社だった。それが、Yahooの検索技術を利用して、サイト検索や検索広告、Content Matchやウェブ検索を提供するまでに成長した」と、Overtureパートナービジネス部門シニアバイスプレジデントのBill Demasは述べている。
CNN.comとの新規契約では、Overtureはウェブ検索技術を提供し、Googleにとって代わるテクノロジーパートナーとなる。この契約は、両社が以前に交わした商用検索に関する契約を拡大したもの。同社はまた、CNNの単独検索広告プロバイダとなり、同社の提供する広告がCNNの検索結果ページや関連記事の隣に広告が表示されるようになる。なお同社ではこのサービスをContent Matchと呼んでいる。
ESPN.comとの契約では、Overtureがニュース記事などの隣に広告を表示する技術を提供する。またWall Street Journal Onlineとの契約では、68万9000人のオンライン購読者に、検索広告とContent Matchサービスを提供する。同ニュースサイトはOvertureの検索技術も使用できることになる。
ライバルであるGoogleも同日、地域電話会社のBellSouthとライセンス契約を結んだと発表。この契約で、BellSouthはこれまで自社サイトで使用してきた独自開発の検索エンジンに代えて、Googleの検索エンジンを利用することになる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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