IDC Japanは3月29日、2003年第4四半期の国内携帯電話市場規模と今後の見通しを発表した。同期の国内出荷台数は、対前年比17.9%増の1335万台に達した。
2003年度通期の総出荷台数は5070万台で、対前年比28.5%増。第4四半期に出荷された携帯電話のうち、90%以上がカメラ付き携帯電話だった。第4四半期には、200万画素CCD搭載のカメラ付き携帯電話が連続して市場に投入されたこともあり、100万〜200万画素クラスのカメラ付き携帯電話の占有率は46%を占めている。
次世代携帯電話(W-CDMA)は、重要な立ち上がり時期とされ、市場全体の7%を占めるまでに拡大した。2004年度第1四半期には複数のW-CDMA端末が投入される予定になっており、IDC Japanでは「占有率が15〜20%にまで一気に拡大する可能性が高い」と分析している。
ベンダー別シェアでは、1位NEC、2位パナソニック モバイルコミュニケーションズ、3位シャープの順で変化はなかった。NECは出荷台数、シェアともに安定した業績を維持しており、パナソニックおよびシャープもシェアが微増となった。4位以下は、東芝、三菱電機、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズとなっている。
2004年度の市場見通しは、「2003年度と対照的に厳しい」と分析。カメラ付き携帯電話のユーザーに対する訴求力が低下し始めたこともあり、2004年前半は出荷台数が大幅に落ち込む可能性もある。一方、パケット定額制の需要喚起には大きな注目が集まる。IDC Japanでは「本格的な定額サービスの普及、端末需要の回復に関しては、2004年後半から2005年まで時間を要する」と分析している。
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