Microsoftは今週、メジャーリーグ(MLB)と、オンラインでの試合放映に関する契約を結ぶとみられている。情報筋が米国時間22日に明らかにした。契約額は向こう2年間で最大4000万ドルとなる模様。これにより、ライバルのRealNetworksとの競争が激化し、またオンラインビデオプログラムのコストが増加することになった。
今回の契約は、オンラインスポーツ番組史上最高額の契約となる。Microsoftは今シーズンの試合の大半をPCへライブストリーム配信する独占権を取得する。MSNはこれらの生中継をMSN Premiumサービスの一環として配信するという。同サービスでは1カ月9ドル95セントで各種インターネットサービスとコンテンツを提供している。
Microsoftでは、MSN.comウェブポータルで、契約者向けのサービスを提供する可能性もあるという。ユーザーは、同サービスにアクセスし、Window Media Playerを使って試合のライブ音声を聴くこともできるようになる。
近日中にメジャーリーグと契約を結ぶとみられる企業は、Microsoftだけではない。America Onlineも、メジャーリーグのウェブ関連ビジネスを行うMLB Advanced Media(MLBAM)と総額900万ドルの2年契約を交わし、各試合の生中継と20分のビデオクリップ配信を行うことになりそうだ。AOLは試合中継をAOL for Broadbandメンバーに無償で配信する。同サービスのメンバーの大半は、ブロードバンド回線サービス利用料に加えて、1カ月14ドル95セントの追加料金を支払っている。
MLBはこれまでRealNetworksとの間で総額2000万ドルの3年契約を結んでいた。この契約が2カ月ほど前に終了したが、その後両者の契約更新に関する交渉が難航。MLB側が提示した契約条件では、利益があげられないとRealNetworksは述べていた。
MLBの放映権更新をめぐる今回の一件で、コンテンツ提供側と、それを配信するオンラインメディアとの間に働く、複雑な力のバランスが浮き彫りにされた。ウェブの大手各社はユーザー獲得と広告販売のためにコンテンツを必要としているが、一方でテレビネットワークに莫大な金額で放映権を販売することに慣れたMLBなどの団体は、現在コンテンツの値上げを要求し始めている。
過去数カ月にわたって、MLBAMはYahoo、SportsLine.com、RealNetworksなど、他の提携候補先にも契約を打診してきた。しかし、交渉に参加した企業の多くは、メジャーリーグ側の提示した条件に憤り、不当に高額なコンテンツ使用料を請求していると述べていた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向け に編集したものです。
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