CompTIA(コンプティア、コンピュータ技術産業協会/本部・米国イリノイ州)日本支局は3月18日、SEA/J(シージェイ、セキュリティ・エデュケーション・アライアンス・ジャパン)と、サイバーテロや知的所有権の盗用など、国境のないセキュリティ問題に対処できる国内外に通用するセキュリティ技術者育成に向けて、相互会員のパートナーシップを締結すると発表した。
SEA/Jは、情報セキュリティ知識と技術の普及を目指し、国内セキュリティベンダーなどのアライアンスによって2002年7月に設立された、共同教育プログラムを運営する機関。国内のセキュリティ技術者不足を解消するため、体系的な教育プログラムとスキルを測るための認定試験を提供している。また、経済産業省が提示したITスキル標準(ITSS)に対応するために、IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)のスキルマップを参考に作成しているのも特徴。
一方、CompTIAでは、各IT業務における顧客側の環境の理解と、効率的に最適化へと導くために必要なスキルとマインドのバランスを評価するCompTIA認定資格をグローバルに展開しており、現在133か国と地域で受け入れられている。そのうち「Security+」は、セキュリティ技術業務におけるスキルとマインドのバランスを評価しており、昨年12月に日本語配信をスタートした。SEA/Jの正会員でもあるマイクロソフト、ベリサイン、RSAセキュリティの米国法人が試験作成委員会に参加しているほか、FBI(米国連邦捜査局)も作成に協力している。
今回の発表を前に、SEA/Jの教育および認定試験内容、「Security+」の評価を相互に実施し検討した結果、「SEA/J情報セキュリティ技術認定 基礎コース」の教育内容が「Security+」の出題範囲に準拠していることが判明、マインドの強化によって「Security+」の受験が可能であることを確認した。これを受け、CompTIA日本支局では、SEA/J認定校が提供する上記コースを出題範囲準拠とし、ホームページなどで紹介していく方針。
両社では、今回のパートナーシップによって、日本国内で求められるセキュリティ技術者の育成、「業務保証」となるグローバルパスのニーズの対応など、さまざまな市場からの要望に応える体系作りを行うとともに、双方の強みを生かしたプロモーションを展開することで、効率的なセキュリティ技術者の輩出を図っていく。
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