Linuxプログラマの73%は、Linuxに対するSCO Groupの法的攻撃にはメリットがないと考えていることが、新たな調査結果から明らかになった。
400人以上のLinux開発者に、SCOの訴訟にはメリットがあるかどうかを尋ねたところ、メリットは全くはない、もしくはおそらくないと答えた人は73%に上った。18%は無回答だった。メリットは間違いなくある、もしくはおそらくあると答えたのは8%だった。この調査は、Evans Data Groupが2月に行なったもの。
調査対象となったプログラマは、必ずしも企業で購入決定権や法的意思決定権を持つ人々ではない。しかし、SCOの企業秘密だったUnixの知的所有権がLinuxのコードに流用されたという同社の主張には、企業のIT幹部も懐疑的であることが、以前の調査で明らかになっている。
Evans Data Groupの調査では、この他にもLinuxにまつわる複数の事がらに関して質問を行なった。Linuxは、多数の大手IT企業に支持されているオープンソース・オペレーティングシステム(OS)で、コラボレーティブな共同プロセスにより開発が進められている。
- Linuxカーネル以外の部分の標準化については、回答者の83%が、重要もしくは非常に重要と答えた。プログラマが重要と答えたカーネル以外のソフトウェアには、グラフィックモジュールやユーザーインターフェース、管理ツールなどがあった。
- 回答者の21%は、昨年12月にリリースされたLinux 2.6カーネルをすでに使用している。今後半年以内に使用すると答えたのは34%だった。また、1年以内に使用すると答えたのは16%だった。
- IBMが開発を始め、現在では独立したプロジェクトとなっているEclipseプログラミングツールは、Linux開発者の間で最も広く普及している。IBMやRed Hat、そして最近ではWind Riverが、Eclipseをプログラミングツールのベースとして採用している。
- 最も広く利用されているLinuxはRed Hatのバージョンで、自分の組織で利用していると答えた回答者は75%に上った。第2位はNovellのSuSE Linuxで36%、第3位はMandrakeの30%だった。(この質問では、複数回答が可能だった)
- 回答者全体の72%は、LinuxはWindows XPよりも安全だと考えている。Windows XPの方が安全だと答えたのは15%だった。
- 次世代インターネットアプリケーション開発用にMicrosoftは.NETソフトウェアを出しているが、これのオープンソース版となるMonoおよびDotGNUの開発については、大半のプログラマがまだ「様子見」の状態にある。同ソフトを使うと答えた回答者が合わせて31%だったのに対し、今後も使わないと答えたのは12%、そして55%はまだ決めていないという。
- およそ29%の回答者がオープンソース以外のソフトウェアを書くのにLinuxを使っており、一方オープンソースのソフトウェアしか書かないと答えた回答者は13%だった。
この記事は海外CNET Networks発の
ニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。