AtomShockwaveのAtomFilms部門は20日(米国時間)、ショートフィルムを高品位動画フォーマットで提供するサービスを開始。オンラインでこの技術を採用した業界初の試みとなった。
AtomFilmsは、独立系の制作者がつくるフィルムやアニメーションを配信している。同社は今回、「AtomFilms Hi-Def」という名のスポンサー付きビデオ配信サービスを開始し、ユーザーがWindows Media 720pという高品位の動画形式にしたフルスクリーンのインターネットビデオを見られるようにした。
このサービスの提供にあたり、AtomFilmsは技術プロバイダーのMaven Networksと手を組み、コンテンツ管理とビデオ製作及び配信を支援するソフトウェアインフラの提供を受けた。同社はまた、関連商品の販売や、広告・マーケティングプログラムを提供するためのシステムも導入している。
「我々はデジタルエンタテイメントの進化の岐路に立っている」と、AtomFilmsの創始者であるMika Salmiは述べている。「新サービスの開始は、視聴者と広告主の両者にとって、大きな前進となる」(Salmi)
この新しいサービスは、インターネットユーザーが今まで以上にブロードバンドコンテンツを求めつつも、有料であることを理由に躊躇しているという状況で始まった。調査によると、2000万人を越える米国のインターネットユーザーが、高速インターネット接続でオンラインの音楽やビデオを比較的簡単に利用できる環境にある。過去数年間で、音楽の会員制サービスやダウンロードサービスは数多く登場したが、有料のビデオ配信サービスについては、RealNetworksのRealOneを除くと、数多くの会員を集めているものはない。その結果、ビデオの配信業者は、有効なビジネスモデルの開発で手探りで進めながら、コンテンツを求める顧客の声に応えることに窮々としている。
「ユーザーは今、ビデオを自分のPCで見たがっている。しかし、彼らの不満のひとつは、ビデオをフルスクリーンで見たいのにそれが出来ない、というものだ」と、米In-Stat/MDRの主席アナリストGerry Kaufholdは述べている。
AtomFilmsは、このサービスを広告収入で支えており、ゲーム会社の任天堂やMicrosoftなどが主要な広告主となっている。Mavenの技術を使えば、広告主は、利用者を追跡したり、広告が各フィルムの前で流され、スキップできないようになっているため、確実に広告を見せることが可能だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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