オンラインの映画レンタル会社、CinemaNowが、新しい試みを開始した。このサービスでは、ユーザーがオンラインで購入した映画コンテンツをPCにダウンロードし、そのまま保有できるようになる。
同社は15日(米国時間)、自社のPC向けデジタル映画サービスにいくつかの新機能を追加した。このなかには、作品の所有を前提としたダウンロード販売機能もふくまれている。これを利用して映画を購入したユーザーは、以後何度でも再生できるという。
「ユーザーが、DVD品質の映画コンテンツをダウンロードし所有できるようにすることは、映画のデジタル配信において次に開拓すべき分野である」と、CinemaNowの最高経営責任者(CEO)、Curt Marvisは声明のなかで述べている。
顧客はまた、月極の定額サービスを契約したり、1本ごとに料金を支払って映画を見ることも可能だ。
CinemaNowや、ハリウッド(の映画各社)が資金を投じて始めたMovielinkには、顧客の獲得に際して直面する障害がいくつかある。そのひとつは、ユーザーがPC用ディスプレーではなく(テレビなどの)大画面で映画を観ることに慣れているという点。ブロードバンド回線の普及が進み、また技術が進歩したことで、オンラインを使った映画配信ビジネスも見通しが改善したが、それでもまだ不利な状況にある。
CinemaNowは、さまざまな種類のサービスモデルを試すことで、新しい配信方法に顧客の需要があるかどうかを測り、また彼らの習慣を変えることができるかもしれない。同社は、海賊版DVDのダウンロードに替わる合法的な配信手段を提供している。海賊版DVDは同社のパートナーであるハリウッドの映画会社にとっての大きな懸念の源だった。
さらにサイト変更の一部として、CinemaNowはブロードバンド顧客用の革新的なダウンロード機能を導入した。この機能は、ユーザーが新たにレンタルした映画を、ダウンロード開始から30秒以内で観られるように設計されたもの。また、ユーザーがインターネットに接続していない時でも映画を観られるようになった。
CinemaNowの新しいサービスで提供される作品には、サーフィンを題材としたドキュメンタリーの「エンドレスサマー」などもあるが、同社によると、これらの作品はMicrosoftが開発したWindows Media DRMソフトで保護されているという。Windows XP Media Center搭載のPCをもつユーザーは、今年後半には、新たに発表されたWindows Media Center Extenderを使って、ダウンロードした映画をテレビでも観られるようになると、同社は付け加えた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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