SCO Groupは14日、同社のLinuxライセンスプログラムの対象範囲を世界中に拡大すると発表。これにより、米国外のLinux利用企業もSCO Groupから訴えられる脅威に直面することになった。
SCOのLinuxライセンスプログラムは、2003年に米国で開始されて以来、論争の的となっている。Linuxが同社の所有するUnix System V関連の知的財産を広範に侵害していると同社が主張しているためだ。
SCOでは、自社の提供するLinuxに関する知的財産のライセンスは、「SCOの知的財産の利用を、Linuxディストリビューションに含まれるような、バイナリの形でのみ許可する」ランタイムだけに限ったものと説明している。SCOの知的財産に関するライセンスを取得することで、Linuxのユーザー企業は「Linuxのなかに現在みられるような、SCOの知的財産や著作権の侵害を回避できる」と同社は述べている。
このライセンス供与の対象を全世界に拡大すると発表した同社のChris Sontagは、この提供は両刃の剣となりうることを認めている。なお、同氏はSCOの知的財産ライセンス担当部門であるSCOsourceのゼネラルマネジャーを務めている人物。
米国外のLinux利用企業が、米国内で実施している現行のライセンスプログラムのもとで、SCOsourceからライセンスを購入することは可能だ。しかし、世界中でライセンスを提供すると明言することで、同社の要求に応じていないユーザーに対して暗黙のうちに脅威を与えることが可能になる。
Sontagによると、ユーザー企業を相手取った訴訟の第1弾は、数週間以内に起こされるという。「今後数週間以内に、我々は数多くのLinuxのエンドユーザーを相手取り、法的行動に出ることになると見ている」(Sontag)
さらに、同社は世界中のさまざまな場所で訴訟を起こすだろうと同氏は述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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