IT大手各社は、小売分野のレジ待ちの列に並び続けている。
米Dellは米国時間12日、米Intuitと提携し、自社のハードウェアとともにPOSソフトウェアを提供すると発表した。米Hewlett-Packard(HP)は、小売業者を同社のrp5000 POS装置に移行させる新しいサービスを発表した。これとは別に、米IBMは米Sears, Roebuckと契約を結び、同小売チェーンの現金処理システムをアップグレードすると発表した。
これらの発表は、ニューヨークで開催中の全米小売業協会(National Retail Federation:NRF)の年次総会を兼ねた展示会で行われたものである。
Dellは、OptiPlexデスクトップPCとIntuitのQuickBookソフトウェア、またレシートプリンタやバーコードスキャナなどのハードウェアを含む、2種類の小売パッケージを提供すると述べた。Intuitのソフトウェアは、在庫、売上、顧客情報を管理する。Dellではハードウェアのサポートを行い、ソフトウェアサポートはIntuitが提供する。同パッケージの価格は3739ドルからとなっている。
Dellは、小売向けのレジ市場では比較的新顔だ。この市場は、IT企業の間で人気を集めるニッチとなっている。HPは、昨年夏、PCベースのレジであるHP rp5000 POS端末を発表した。HPによれば、同社は発売以来、この端末を約4万台販売したという。
HPの最新サービスは、小売業者によるプロプライエタリなPOSテクノロジーから、同社のrp5000端末や他の標準ベースの決済システムへの移行支援を狙ったものだ。同サービスは、米Microsoftの「Quick Start」移行ツールの拡張版にあたる。HPとMicrosoftが提携したことで、HPのPOSハードウェアユーザーはMicrosoftのSmarter Retailing Initiativeに参加できるようになる。小売業者は、HPまたは同社の小売チャネルパートナーからこのサービスを購入することができる。
一方、IBMは同社のSurePOS 740システムとレシートプリンタ、およびタッチ式ディスプレイのようなハードウェアを、全米にあるSearsの店舗に設置することになっており、来年の6月までには全店舗への設置が完了しそうだ。この契約の下で、IBMはSearsにシステムの統合とインストールサービスを提供する。Searsとの契約に関する金銭面は公表されていない。
IBMは、SurePOS 740のインターネット接続機能によって、Searsの販売スタッフが店頭業務に加えて、ウェブを通しても決済業務ができるようになると説明した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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