Fujitsu Computer Products of Americaは、同社の最新製品であるストレージシステム/サーバ向け小型ハードディスクの開発で大きな通過点を突破した。
同社が米国時間15日に明らかにしたところによると、この2.5インチSerial Attached SCSI(SAS)ドライブは、米Hewlett-Packard(HP)によってテストが進められているという。Fujitsuによると、小型化された各モデルは、メーカー各社による自社製品のデータ記憶容量拡大に役立つという。1台あたり最大73.5Gバイトのデータ容量を誇る同ドライブは、ストレージシステムで一般的に利用される3.5インチドライブの約3分の1の大きさとなっている。
Fujitsuの話では、より小さいパッケージングが可能な小型ドライブは、HPなどのメーカーによるデータストレージ製品の容量拡大を可能にしてくれるという。これらのシステムは、数十台もしくは数百台のハードドライブを組み込んでギガバイト、あるいはテラバイト・レベルの容量を実現するため、膨大な量の情報を保存する企業や研究機関で人気が高い。
Fujitsuによると、サーバではモデルのサイズ縮小やストレージ容量拡大にこれらのドライブが役立つという。同社では、これらの新製品に関する価格設定の詳細や発売予定日は明らかにしていない。
仮にストレージシステムやサーバを扱うメーカー各社が、標準ドライブの代わりに多数の小型モデルを採用し始めれば、Fujitsuは売上拡大からもメリットを享受できる。
同社の先進技術製品エンジニアリング担当バイスプレジデント、Mike Cheneryは、「Fujitsuは、主に新技術の採用に熱心なHPとの関係から、小型SASハードディスクドライブ市場を先導しようとしている。FujitsuとHPは、これらのハードディスクドライブが市場に与える影響を明確に理解している」と語った。
この市場での売上拡大を目指しているのは同社だけではない。米Seagateも、2004年出荷予定の同様の2.5インチ製品を今年公開していいる。
どちらのドライブも台頭しつつあるSerial Attached SCSIインタフェースを採用し、ドライブと、これを搭載したシステム間のデータの受け渡しを処理している。SASは、長年利用されてきたSCSI(Small Computer Systems Interface)の高速バージョン。
Fujitsuによると、SASドライブは高データ転送レートを実現し、熱やノイズの発生も抑えるという。2.5インチのSASドライブは毎秒最大300Mバイトのデータ転送が可能だと、同社は説明している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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