米インテル、Pentium Mベースの新世代Celeronチップを早くも出荷開始

 米Intelが、新世代のモバイルCeleronプロセッサとなる最初の製品をひそかに出荷していた。このチップは当初、来年の投入を予定していたものだ。

 Intelは、「超低電圧」が売り物の新しい800MHz Celeronチップを、米Motion ComputingなどのタブレットPCメーカーに向けて出荷開始した、と同社広報が明らかにした。

 新しいモバイルCeleronプロセッサの登場というニュースは、いつもメディアの見出しを飾るとは限らない。だが、新たに出荷となったこの800MHzチップは、Celeronシリーズのベース技術が--予想より数カ月早く--新世代に移行し始めたことを示すものだ。従来のモバイルCeleronは、Pentium III-MやPenitum 4をベースとしていたが、今回の新超低電圧チップは、さらに新しいIntel Pentium Mの回路を借用している。同社が回路を移行するのは、2004年第1四半期になると予想されていた。

 Motion M1300などのタブレットPCに搭載される新Celeronチップは、小型モバイルコンピュータ用のIntelの主力モバイルプロセッサにあたるPentium Mや、あるいは登場から時間の経つPenitum III-Mといったプロセッサに取って代わる製品となる。

 「我々は、Banias技術を採用した超低電圧モバイルCeleronのターゲットを、特定のモバイル市場に絞っている」と、Intelの広報担当、Mary-Ellin Brooksは述べている。Baniasは、Penitum Mを指すIntelのコード名だ。

 超低電圧800MHz Celeronは、Penitum III-Mチップに置き換わるチップであると同時に、Pentium Mと同じサポートチップで動くことから、同シリーズの製品ラインナップを補完できるものだ。この理由から、Intelがこのタイミングで800MHz Celeronをリリースしたことには納得がいく。新しいチップのバス(データのパイプライン)は、Pentium Mと同じ400MHzとなっている。つまりパソコンメーカーは、低価格タブレットモデル用に専用のハードウェアを準備したり、Pentium Mよりも消費電力や放熱量が大きいPentium 4ベースのモバイルCeleronを無理やり採用したりしなくても済むわけだ。

 新800MHzチップは、これまでのCeleron製品と同様、キャッシュサイズはPentium Mの半分の512KBで、クロックスピードもPentium Mよりかなり遅い。ちなみに、CeleronシリーズはPentiumシリーズより低価格な代替製品として、1998年に作られたものだ。一番最初のCeleronチップにはキャッシュがなかったが、Intelはすぐにキャッシュを追加した。また、この新800MHzチップの価格は明らかになっていないが、通常Celeronの価格はPentiumシリーズよりも低く押さえられている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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