ソニーは、ゲーム機PlayStationの将来のバージョンで、ユーザーの身振りや感情まで認識できるようにすることを計画していると、同社幹部が明らかにした。またPlayStation 3には、同社のEyeToyという製品に似たモーションセンサー兼カメラのアドオンが付属することになるかもしれない。
米Sony Computer Entertainment(SCE)副社長のPhil Harrisonは、オーストラリアの新聞「Australian Financial Review」の取材に対し、将来登場してくるPlayStationの後継機種には、EyeToyというPlayStation 2のアクセサリに似たモーションセンサーとカメラが含まれると述べた。Harrisonはこの取材で、具体的にPlayStation 3の名は出さなかったものの、2005年の発売されるPlayStation 3にEyeToyが付属する可能性が高いことを同氏の発言は示唆している。
PlayStation 2や米MicrosoftのXbox、任天堂のGameCubeといったゲーム機は、ブロードバンドなどの新技術を家庭に導入し、よりユーザーフレンドリーにするための実験の場として捉えられている。家電メーカーやソフトウェアメーカー、パソコンメーカーらは、ゲームコンソールやデジタルビデオレコーダー、パソコン、テレビなどの電子製品を接続する方法を模索中だ。パソコン分野の企業も、ユーザーがコンピュータを使う際の新たな方法の開発に取り組んでいる。
Harrisonによれば、今後登場してくるPlayStationには、より複雑な動作認識機能が含まれ、これによってユーザーの目の動きや動作、複雑な指の動きなどでゲームをコントロールすることが可能になるという。同氏は、こうしたコントロール方法を映画「マイノリティー・レポート」のなかで描かれていたモーションセンサー・インターフェースになぞらえて説明した。
Harrisonによると、ソニーの研究者らは現在、カメラと連動してユーザーの感情を読み取る(顔の)表情認識ソフトウェアの開発に取り組んでいるという。「論理的にいくと、次のステップは、人の顔の表情や態度から、その人の感情の状態を推論することが課題となる。非常に高解像度で低コストなビデオカメラを(コンピュータに)付ければ、ユーザーに関するかなり興味深い事柄を推論できるようになる」(Harrison)
Harrisonは、PlayStationが単に娯楽に対するユーザーの感情的な反応を読み取るだけでなく、それに応じたアドバイスを提供するような未来を思い描いている。「誰かが(番組を)見ながら、落ち込んで生きる意欲を失い始めたら、(コンピュータが)他の形の娯楽を提案する、といったことも可能になるだろう」(Harrison)
しかしこうした技術が登場するのは、早くてもPS4になるだろうとHarrisonは認めた。「現段階ではこれは、技術的に可能だと考えられる範囲内にあるが、実現するにはスーパーコンピュータが必要になる」(Harrison)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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