カリフォルニア州サニーベールに拠点を置くNetAppは、2日(米国時間)に新製品の発表を行う予定。これまで好調だった同社だが、最近はMicrosoftらの追い上げを受けている。
発表される新製品は、ストレージ管理ソフト、データ保護技術、さらにアップグレードされたストレージ機器など。NetAppとストレージソフト企業のVeritasによると、両社はデータ管理、法規制の遵守、ディスクベースのデータバックアップのための3種類の製品を統合する予定という。NetAppはCiscoのストレージネットワーキングスイッチを搭載したストレージシステムを正式認定し、さらにそれらのスイッチを販売するという。
市場調査会社の米Gartnerのアナリスト、Roger Coxは今回の新製品の発表について、画期的というよりむしろ「付加的」なものだが、いわゆる統合型ストレージ分野におけるNetAppの主導権を強化するもの、と指摘する。統合型ストレージとは、Exchangeなどのプログラムが用いる”ブロック”単位でのデータアクセスと、Microsoft Wordなどが用いる、より高度な”ファイル”単位でのデータアクセスの、2種類のデータアクセスが可能な技術を指す。
「(NetAppは)先を見越して市場ニーズが実際に発生する前にそれを把握する力を持っているようだ」とCoxは同社を絶賛する。「同社には先見の明がある」(Cox)。
従来、各企業/団体は、これら2種類のデータアクセス方法に合わせ、2つの別個のストレージネットワーキング技術を使用してきた。いわゆるネットワーク接続型ストレージ(NAS)機器は、一般的なEthernetネットワーク上でのInternet Protocolを使ったファイルレベルのデータアクセスを提供する。一方、より専門的なストレージ・エリア・ネットワーク(SAN)ではブロックレベルのデータアクセスを提供し、通常はFibre Channelプロトコルが使用される。
NetAppが発表予定の新しいストレージ機器2種は、容量、速度ともに従来機種を上回り、さらにブロック、ファイル両形式でのデータアクセスが可能。また同社は、NASとSANの両技術を統合するためのストレージアプライアンスサーバgFilerのアップグレード版も発表する予定。このアップグレード版では、IBMのSAN対応ディスクアレイ、Enterprise Storage Serverシリーズとの連携が可能。NetAppによると、gFilerは、同社が進めるIBMとの互換性/認証プログラムを完成させる最終段階にあたり、すでにHitachi Data SystemsのSAN対応ディスクアレイとは連携可能という。
さらに新しいgFilerでは、従来のFibre Channelプロトコルに代わる、最新のiSCSIインターフェースをサポートしている。
またNetAppは、複数のgFilerシステム間の負荷バランスを調整するためのソフト「SnapMover」も発表する予定。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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