米Dellは、自社の米国向けサイトで、Axim PDAの価格を誤って79ドルと表示してしまい、その後同製品の受注を取り消したことから、同社には洪水のような苦情が寄せられている。Axim X3iは通常379ドルで販売されているもので、この件はEコマースサイトでの価格表示ミスから生じた災難の最新の犠牲者となった。
ある顧客によると、Dellは24日の米国東部夏時間午後1時30分頃に、この商品をサイト上から下ろしたものの、後に再び誤った価格で表示してしまい、その後になってようやく間違いを修正したという。
Dellのサイトにあるフォーラムには、怒った顧客から数百もの書き込みがあった。顧客は24日に、破格の安値でAximを発注したが、その後Dellから「間違った提示価格での取引は成立しない」旨の電子メールを受け取ったことに憤慨している。
Dellが顧客に送った電子メールは、次のような内容だった。「残念ながら、弊社はお客様より頂いたAximハンドヘルドPCへの注文をキャンセルさせていただくことになりました。弊社側のミスにより、システムはオンラインで正しい価格より低い、間違った価格を表示していました」。Dellは、自社のWebページ、カタログ、広告で、“Dellはそのようなミスに責任はもてない”という注意書きを載せていることに言及している。
Dellはまた、電子メールによる受注確認書には、同社は誤植などのミスには責任を持てず、そのようなミスから注文が発生した場合、それをキャンセルする権利があることを指摘する表記があるとも述べている。
だが、多くの顧客にとって、Dellの説明は充分ではなかったようだ。「昨日は複数の受注確認書を受け取った。そして今日このメールを受け取った」と、ある顧客はZDNet UKに語った。「今回の件の埋め合わせとして、Dellが何らかのサービスを行うと期待していたが、そんなことはなかった」。なお、現時点では、Dellからのコメントは得られていない。
今回のDellの一件は、Eコマースサイトで起こった価格表示ミスの最新のものだ。Dellや、同社の競合相手、そして他のブランドでもこのようなミスは起こっており、広報活動に悪夢を引き起こしている。今年3月、Amazon.co.ukはPDAのiPaqの価格を誤って10ポンド以下で表示し、その後、この価格ミスを利用して注文した顧客の発注を受け付けるつもりはないと述べたために、顧客から叩かれた。Amazon.co.ukは、このミスを修正するまで一時的にUKサイトを閉鎖した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果