電子情報技術産業協会(JEITA)は11月27日、2003年10月の国内民生用電子機器出荷実績を発表した。出荷金額は1753億円で、前年同月に比べ5.9%増。前年同月比プラス成長はこれで5カ月連続となった。
出荷金額を分野別にみると、映像機器が前年同月比5.4%増の1042億円で、4カ月連続の増加。プラズマディスプレイパネル(PDP)、液晶カラーテレビ、DVD関連機器が好調に推移したという。一方音声機器は同11.4%減の177億円。「MD関連機器の需要が一巡したほか、CDラジカセの低迷など、市場を牽引するリーディング商品の不在が原因」(JEITA)。2003年3月以来マイナスが続いている。カーAVC機器はカーナビゲーションなどが好調で全体を牽引し、同14.3%増の533億円となり、プラス成長は14カ月連続。
出荷台数を見ると、映像機器のうちカラーテレビ全体では同8.2%減の71万7000台。そのうちPDP(同23.8%増、2万5000台)と液晶カラーテレビ(同82.9%増、13万6000台)は好調だったが、構成比で約8割を占めるCRTカラーテレビ(同19.0%減、55万6000台)の影響が大きく、全体では11カ月連続の前年割れとなった。CRTカラーテレビのなかでは、標準(4:3)型は同17.2%減の46万8000台、ワイドテレビが29.6%減の5万6000台、ハイビジョンテレビが23.8%減の3万3000台と、液晶とPDPへの需要シフトが見られる。台数ベースの構成比は、CRTが77.5%、液晶が18.9%、PDPが3.5%。
BSデジタル関連機器の発売当初からの累計出荷台数は、10月末でBSデジタルテレビ(CRT)が119万4000台、BSデジタルチューナーが85万台で、計204万4000台となった。これにBSデジタルチューナー付きPDP/液晶テレビを加えると、累計普及台数は245万9000台となる。
DVDビデオは同35.8%増の41万7000台で、数値を公表し始めた1999年1月以来プラス成長が続いている。「VTRからの買い替え需要でDVD/VTR一体型が引き続き好調であることに加え、ハードディスク搭載型DVD録画再生機の需要も依然好調」(JEITA)。DVD録画再生機は同173.0%増の15万6000台を出荷し、DVDビデオの構成比の4割に近づいているという。アナログビデオデッキ(VTR)は同39.2%減の23万3000台。1月からの累計出荷台数は237万9000台で、DVビデオとの差が122万1000台に広がった。
ビデオ一体型カメラは同1.2%増の11万6000台で、11カ月連続で前年を上回った。デジタルビデオカメラの構成比は97.8%。
カーAVC機器のなか前年を上回ったのは、カーカラーテレビ(同17.2%増、10万7000台)とカーナビゲーション(同28.7%増、27万7000台)だけだった。
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