日立、東大と共同開発した分散システム向け参照モデル仕様がOMG標準に

ニューズフロント2003年11月14日 15時46分

 日立製作所と東京大学の開発した超分散システム技術を、オブジェクト指向技術の国際標準化団体、Object Management Group(OMG)が標準仕様として採択した。日立が11月14日に明らかにしたもの。同技術を使用すると、「携帯端末や家電、設備機器などさまざま装置を、メーカーや規格の違いを超えて相互接続できる」(日立)。

 日立と東京大学は1999年11月、OMG内に超分散オブジェクト部会を共同設立し、同技術分野における標準化に取り組んできた。今回OMGが採択した技術は、この活動の一環として開発した、アプリケーションプログラムと端末機器を相互接続する参照モデル仕様。ユビキタス情報サービスシステムを構築する際に利用できるという。

 同仕様の特徴は以下の通り。

  • 周辺機器を含め複合的に機器を記述できるため、アプリケーションプログラムを変更せずに、接続する端末機器の着脱や機能拡張が行える。端末機器の必要な機能のみをアプリケーションから選択して利用することも可能
  • 機器の位置などサービスを提供する環境に関する情報を、複数の機器間で関連付けて共通に扱える。メーカーや規格に関わらず機器情報を統合して活用できるので、状況に応じた判断が容易になるという
  • 機器の専有権を管理する機能を備え、複数の利用者やアプリケーションが同一の端末機器を使用する場合の競合を回避できる

 日立では、「(同仕様に対応する)端末機器とサービス分野をさらに拡大できるよう、欧州などで業界団体への積極的な提案を続ける」としている。

日立製作所のプレスリリース
東京大学
Object Management Group

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