富士通研究所、4インチSVGA液晶搭載のポケットサイズ情報端末を試作

 富士通研究所(藤崎道雄社長)は10月31日、外出先から家庭やオフィスのPCに簡単に接続してデータを遠隔操作で利用できるポケットサイズの情報端末を試作したと発表した。

 これまでの情報端末は、PCと比較してディスプレイの解像度が低いため、PCの画面を表示しコンテンツを閲覧する時に、縮小表示して全体を閲覧するか、頻繁に画面のスクロールを行う必要があった。また、無線LANホットスポットなどから、家庭内のパソコンへのアクセスを実現するには、使い勝手やセキュリティなどの運用面に課題があった。

 こうした現状を受け、今回、同社では、世界で初めてPCクラスの表示性能をもつ4インチSVGAディスプレイを搭載したポケットサイズの情報端末を試作するとともに、ネットワークサービスとホームゲートウェイを連携することで、宅外から宅内PCへのセキュアなリモートアクセスを実現する技術を開発した。

 主な特徴は、

  1. ハードウェアによる高速なズーム表示機能を開発し、スピーディかつ的確な情報閲覧を実現
  1. 802.11b無線LANおよびBluetooth、IrDA機能を搭載し、LAN、PANなどとの接続、さらにコンパクトフラッシュカードソケットによるPHSなどの公衆網(WAN)への接続など、各種ネットワークへの接続が可能
  1. 宅外から宅内PCへのセキュアなリモートアクセス

 ――など。

 これによって、情報閲覧における一覧性と操作性を大幅に改善するとともに、ユビキタスなネットワーク環境を利用した柔軟なITソリューションの展開が可能となる。さらに、宅外から宅内PCへのセキュアなリモートアクセス技術によって、同ポケットサイズ情報端末を使い、いつでもどこでも家庭やオフィスのPCに簡単かつセキュアにアクセスし、そのPCの利用環境をそのまま快適に利用することができる。

 今後同社では、今回開発した宅外から宅内PCへのセキュアなリモートアクセス機能をベースに、さらに携帯端末とPC、ホームゲートウェイ、ネットワークサービスなどを密に連携した、より利便性の高いビジネスソリューションを検討していく予定。

 また、ユビキタス社会の実現に向けて、非接触ICカードやRFIDといったデバイスのセンサ、位置情報に基づいたサービス連携のためのロケーション情報取得技術、より高精細画面に適したユーザーインターフェイスの開発などを行い、ビジネス市場、コンシューマ市場ともにさまざまなソリューションの検討を進めていく方針。

富士通研究所

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