米Dellは20日(米国時間)、大手航空機メーカーの米Boeingと、5年間のサービス契約を結んだと発表した。同社は、BoeingのIntegrated Defense Systems事業部門に、プロフェッショナルサービスを提供する。
Dellは、この取引契約により、デスクトップPC、ノートPC、ワークステーションのサポートサービスを、従業員7万8000人を要する同部門で提供すると説明している。合意内容にはまた、ソフトウェアの配布、システムのインストール、修理・サポートサービスが含まれている。Boeingは、Dellからハードウェアを購入している一番の上得意だ。なお、この契約の金額的な条件は明らかにされなかった。
Boeingの幹部によると、Dellの提示したサービスに関する価格構成が、Dellを取引相手に選んだ主な理由の一つだという。Dellでは、米IBMや米Hewlett-Packardなどのライバルに対抗してコンサルティング契約を勝ち取るために、固定価格制のサービスを提供している。
Dellは以前、新しいストレージ装置にデータを移動したり、新しいサーバを設置したりという作業を、固定価格のサービスとして、より多くの顧客に提供していくと述べていた。価格を固定するというやり方は、依然としてあまり一般的でないが、Dellは成長しているハードウェア事業に、今回の提携でサービス事業の売上を上乗せし、売上を伸ばすだろうと、調査機関は述べている。なお、Novellが買収したCambridge Technology Partnersをはじめとする他の会社も、固定価格制でサービスを提供したことがある。
Dellのコンサルティング市場での存在感は、従来からあまり大きくない。しかし同社は、サーバその他のハードウェアに関連するビジネスを拡大し続けており、それに伴ってコンサルティング事業でも頭角を現しつつある。Boeingは現在、Dellの技術を利用して、いわゆるスーパーコンピュータ(もしくは、高性能のコンピューティングクラスター)を稼働させている。
Dellの幹部はまた、コンピュータ関連のサービス市場でのシェア拡大は、近年中に売上を倍増するという同社の目標を実現させるための好機であるとコメントした。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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