13日(米国時間)に開催された米Oracleの株主総会で、CEOのLarry Ellisonをはじめとする同社幹部らは熱弁をふるい、米PeopleSoftの買収額は引き上げないこと、また米Sun Microsystemsの買収には興味のないことを明らかにした。
OracleにとってはハードウェアのパートナーにあたるSun Microsystems買収を検討したかどうかを尋ねられたEllisonは、それについて確かに考えはしたが、結局「得策ではない」と判断した、と述べた。
「Oracleはハードウェア事業に足を突っ込むべきではない、と考えている。だから、Oracleはどんなハードウェアメーカーも買収しないだろう。もっとも、考えることは考えた」(Ellison)
Sunが買収されるのではないかとの噂は、これまでにも幾度か浮上したことがあり、先頃同社が予想外の損失計上を警告し、1000人の解雇を発表して以降、改めて話題に上っていた。
Oracleには、Sunやその他ハードウェアメーカーを買収する意向はないというEllisonのこの発言を、あるアナリストは歓迎している。
「それはいいことだ」というのは、米Bernstein Investment Research and ManagementのアナリストCharles Di Bona。「代わりに、Oracleはミドルウェア分野に注目すべきだと思う。たとえば、米BEA(を買収する)なら、もっと多くの戦略的な部分を手に入れられる」(Di Bona)
Oracleは既に、自社製品のミドルウェア--アプリケーションサーバ--を販売しているが、市場で遅れをとっている、とDi Bonaは指摘した。
また、同社CFOのJeff Henleyは、PoepleSoftの買収に関して、「余計な金は支払わない」と語った。Oracleでは、PeopleSoftの株主に対して、1株あたり19.50ドル、総額で72億5000万ドルの値段を提示しているが、PeopleSoftの株価はこの日1株20.70ドルの値を付けた。
「我々や我が社の株主にとって好ましい価格で買収を行うよう、確実を期さなくてはならない」(Henley)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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