米マイクロソフト、WindowsとIEを変更へ--プラグイン特許問題に対応

 米Microsoftは、米Eolas Technologiesの特許を侵害したとして提訴された訴訟で、敗訴という結果になったことを受けて、WindowsとInternet Explorer(IE)に「控えめな変更」(Microsoft)を施す方向で対策を進めている。

 Microsoftは7日(米国時間)、Windowsオペレーティングシステム(OS)とIEに加える変更を発表した。また同社は、サイトやアプリケーションのデザインの際にIEを利用したり、米Apple Computer、米Macromedia、米RealNetworksのツールを用いたりしているウェブ開発者に向けたアドバイスを提供するウェブサイトも公開した。

 Microsoftが提案した変更箇所は、ActiveX Controlを使用した一部のウェブページに対するIEの処理方法などだ。ActiveX Controlは、MacromediaのFlashやAppleのQuickTime、RealNetworksのRealOneといったプラグインソフトウェアで使われている、オブジェクト指向プログラミング技術やツールのこと。Microsoftは、2004年始めまでにIEの変更を行なう見込みだと話している。

 ウェブ開発者が、Microsoftの推奨する変更を行なわない場合、そのサイトを見るユーザーには、IEが影響のあるプラグインソフトウェアをダウンロードする前に、その旨を通知するダイアローグボックスがポップアップ表示されるようになる。Microsoftは、パートナー企業と協力しながら、ポップアップボックスが不要となるようなウェブページ構築のためのガイドラインの策定に取り組んでいる、とも話している。

 今年8月、シカゴの連邦裁判所はIEがプラグイン技術に関する特許を侵害したとして、Microsoftに対し、Eolasとカリフォルニア州立大学に5億2100万ドルを支払うよう命じる判決を下した。同大学はこの特許を保有し、1994年にそれをEolasにライセンスしている。

 EolasはMicrosoftに、問題の特許に関するライセンス料を支払うよう勧めていた。しかしMicrosoftは、今後も引き続き上訴する一方で、ブラウザに変更を加えることを決定した。

 「この判決で影響を受けるのは、Microsoftだけではない。多数のパートナーや顧客、それに多くの人々からは競争相手と思われているような企業にまで影響が及ぶ」とMicrosoftのWindows Client Platform総合責任者、Michael Wallentは声明で述べている。「Microsoftは上訴しながらも、判決が顧客や他の企業に及ぼす影響を低減もしくは排除する方策をたてるため、こうした人々や企業と接触しようと非常に積極的に活動している」(Wallent)

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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