次期Windowsの詳細、さらに明らかに-10月のMS開発者会議で

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 米Microsoftは10月に、Windowsの次期アップグレードとなるLonghornの詳細をさらに明らかにし、需要の開拓を図る見込みだ。

 Microsoftは、10月にロサンぜルスで開催予定の「Professional Developers Conference」で、Longhornのグラフィック機能やユーザーインターフェース技術(コード名「Avalon」)の詳細を明らかにする予定だ。同社の計画に明るい情報筋によると、Avalonのほか、データベースのアップデートとなるYukon(コード名)や、Indigoと呼ばれる新Webサービス開発フレームワークの詳細の発表が、同カンファレンスの目玉となる見通しだという。

 Microsoftは、Avalonについて、「スマートで、メディアリッチなアプリケーションを開発するための、全く新しいクライアントマシン用プラットフォーム」と説明している。同社によると、Avalonでは、新スタイルのユーザーインターフェースと、現行のWindowsがサポートしているものよりも高解像度のアプリケーションを開発できるという。Microsoftは5月に、Longhornでは120dpi以上のスクリーン解像度をサポートすると話していた。ちなみに、Windows XPの解像度は、通常の17インチディスプレイで約95dpiとなっている。

 Avalonは、ソフトウェア開発者がアプリケーション構築の際に利用する、Longhorn内部にあるグラフィックスおよびメディアを扱う仕組みを指す。エンドユーザーが実際に目にするLonghornのグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)の名称は「Aero」である。

 Microsoftは同カンファレンスで、初期プレビューとなる、Longhornの開発者版をリリースする。同社幹部は、早くても2005年以降の発売となるLonghornについて、「社運を賭けた」製品になると述べている。また同社は、多くの自社製品でLonghornに関連するアップデート版の準備を進めている。

 Longhornの登場は、同社のデータベース開発から派生した新たなファイルシステムと密接に結びついている。この新ファイルシステムは、ユーザーがパソコンのハードディスクやネットワーク内から情報を検索しやすくなるよう設計されている。同社はこのファイルシステムを、Longhornと、同社のSQL Serverデータベースソフトウェアの次バージョンYukonで導入する予定だ。

 Longhorn対応のアプリケーションは、見た目が3Dになり、またデジタルメディアを完全にサポートするので、PCゲームでは迫力がさらに増すだろう。またMicrosoftは、企業ネットワークにビジネス用アプリケーションをインストールするための開発者や管理者向けツールを強化している。

企業ユーザーにとっての利点は?

 シャープで新しいグラフィック機能というだけで、一部のユーザーは新しいOSにアップグレードするかもしれない。しかし、Microsoftはまだ、企業顧客に向けたLonghornの利点についての詳細な説明はしていない。

 Longhornで強化されるグラフィック機能は、同社の主な顧客である企業顧客ではなく、ゲーマーやグラフィックデザイナーなどのニッチユーザーにアピールする見込みが高い、と米Incremax Technologiesのプレジデント、Kerry Gerontianosは述べている。Incremax Technologiesは、Microsoftのソフトウェアを使って企業向けカスタムアプリケーションを構築している会社だ。

 だが、企業がメディア機能をデスクトップアプリケーションに統合できるソフトウェアツールは、大企業のWindowsユーザーにとって非常に魅力的かもしれない、とGerontianosは言う。

 「ここ数年、企業は出張費を削減し、テレビ会議システムを利用するようになり、特別なセットアップを行なっている。Microsoftはこのテレビ会議機能をもっと売り込もうとしている」

 しかしMicrosoftには、Avaronが、既存のWindowsアプリケーションが単に整理されただけのものではなく、企業の経費削減に貢献するということを、企業のIT管理者やプロのソフトウェア開発者らにきちんと説明する必要があるだろう。

 Windowsのセキュリティ問題が度々浮上し、Microsoftがソフトウェアパッチを有効に配布できるのかどうか疑問視されていることを考えると、この点は特に重要だ。

 「皆が、どうやって新システムに移行するのか、コストはどれほどなのかを知りたがっている」と調査会社米Directions on Microsoftのアナリスト、Michael Cherryは述べている。「社員みんなに再教育を施し、古いソースコードを投げ捨てて、ゼロからやり直さなければならないのか、ということが知りたいのだ」(Cherry)

 「かっこいいかどうかはもはや関係ない。人目を引く派手な要素ではなく、なぜこれが自分にとって重要なのかについて説明が欲しいのだ」(Cherry)

 同カンファレンスでは、Visual Studio.NetのWhidbeyバージョンなど、Microsoftの開発ツールの次期バージョンにおける改善点が、より詳細に説明される見込みだ。WhidbeyとYukonはどちらも、2004年後半に完成予定で、来年早々に広範なテストプログラムが予定されている。Microsoftはまた、開発者の生産性とアプリケーションのセキュリティの向上を図るため、開発言語のVisual Basic.NetとC#、C++に施す複数の拡張内容についても、詳細を明らかにする模様だ。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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