「PDAはまだまだ売れる」:米ABI調査

 多機能な携帯電話がさらに普及するため、PDA市場は衰退すると予測した最近の調査に反論し、PDA市場の成長は続くと、米ABI researchのアナリストが発表した。

 無線接続や衛星による位置確認のような新機能が、PDAを窮地から救うと期待されている。実際に、ABIが「connected PDA」と呼ぶ無線機能を持ったPDAは、2006年には市場の半分以上を占めることになると、同社では見ている。

 これまでのところ、connected PDAは技術的な制限のせいで広く普及しているとはいえない。しかし、まもなく登場するTreo 600のような新しい製品により、無線機能を持った携帯端末の売上は、期待通りに伸びると、ABIは調査結果をまとめたレポートの中で述べている。

 同レポートによると、PDA市場全体では、2008年までに100億ドルに達し、その大きな部分を無線機能を持った携帯端末が占めるという。

 「ABIの調査では、この市場が2008年までに年率8パーセントの成長率でゆるやかな成長を続ける」(同レポート)

 ABIの調査は、先頃米IDCのアナリストが発表した見かたとは異なっている。IDCのレポートでは、通話機能とPDA機能を併せ持つ「複合型」携帯電話の人気が高まり、その影響でPDA市場は停滞するとしていた。

 2003年には、PDAの全世界での出荷は1135万台となり、前年の1240万台から8.4パーセント減少すると予想されている。IDCによると、携帯端末の成長率も出荷台数もすでに頭打ちだという。

 ABIはconnected PDAを、Palm OSやMicrosoftのPocket PCのような、PDA用オペレーティングシステムを使った複合機器と定義している。いっぽう、多機能携帯電話(スマートフォン)については、一般的な携帯電話機に近く、SymbianやMicrosoftのSmartphoneのようなOSを採用しているものを指すとしている。

 ABIによると、無線機能を持った携帯端末の売上に加え、PDAの売上はテレマティックスや衛星による位置確認、バーコードスキャン、RFIDトラッキング、デジタルカメラのような新機能によって、爆発的に増加するという。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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