米マクロメディアがJ2EEデベロッパーにラブコール

 米Macromediaが、Flashフォーマットを中心にして構築された新しい開発ツールセットで、Java開発者への売り込みを狙っている。

 「Royale」というコード名を持つこの製品は現在開発中で、ベータテストや最終版のリリース日はまだ発表されていない。

 Macromediaでは現在、動きのあるバナー広告などにしか使えないと一時は見られていたFlashの用途を、インターネットアプリケーションの提供や、インタラクティブなウェブサイト構築のための、幅広い基盤へと拡大させようという野心的な取り組みを進めている。同社は今年初め、ウェブブラウザに依存しないFlashアプリケーションの開発を目指した新しいツールをリリースしており、先日もFlash MX Professional 2004を発表している。これは、Visual Basicなどの環境を熟知する多数のプログラマー向けに設計したインタフェースを持つ、Flash開発用のツールセットだ。

 Macromediaのシニア製品マーケティングディレクター、Jeff Whatcottの話では、RoyaleはJava開発者--とりわけJava 2 Enterprise Edition(J2EE)アプリケーションを開発するデベロッパーが使っているのと同じ標準に準拠したテキストフォーマットを採用することで、Flashの魅力を一段と高めているという。標準的なFlash開発ツールは、タイムラインベースのインタフェースを採用しているが、これはアニメーションやグラフィックスなどのコンテンツ開発基盤として発展してきた、同フォーマットのルーツを反映したものだ。

 「Royalは、リッチアプリケーションを開発するための、全く新しいやり方を提供するが、特にこれはエンタープライズアプリケーションの開発者には魅力のあるものとなるだろう」とWhatcott。「Javaの開発者は、Flashなどのツールが自分たちの慣れ親しんだ手法にはあまり適さないと考えがちで、事実これまではそういうところもあった」

 Royaleでフォーカスされているのは、Flashを使って、J2EEベースのアプリケーションに魅力的でナビゲートしやすいインタフェースを付加するという点だ。このような開発はJavaやHTMLを使って行われるのが一般的だが、どちらの技術も必要な情報に到達するまでにページの再表示などのイベントが何回も繰り返され、ユーザーを待たせてしまうことになる。

 Whatcottは、「プレゼンテーション層としてのJavaに制限があることは、Javaデベロッパーなら誰でも認識している」とし、「エンドユーザーは、大量の情報を目にした後で、やっと目的の場所にたどりつく有様だ」と述べた。

 「大半の企業は、J2EEによって非常に堅牢なバックエンドを構築しているが、これらのシステムはアプリケーションとユーザーが接する最後の最後になって崩壊するケースが多い」(Whatcott)

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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