米国のIT業界団体が、省庁内での外国製ソフトウェアの使用を禁じる中国の新政策に対して抗議を行った。
米国のIT企業400社を代表する業界団体、ITAA(Information Technology Association of America)は8月20日(米国時間)、ワシントンDCにある中国大使館の職員および北京のCIITA(Chinese Information Industry Trade Association)宛てに書簡を送付した。
その中でITAAは、中国政府が政策を変更し、政府購入のソフトを中国企業製品に限定すると報じられたことについて、その真偽の確認を求めた。
ITAAのHarris Miller会長は在米中国公使、Jin Xiaomingに宛てた書簡の中で、この政策は保護貿易主義的と見なされ、貿易の障害となる、と述べた。さらにMillerは、このようなことをすれば市場の閉鎖を正当化し、IT業界における国家主義的傾向をさらに強めるだけだ、と語った。
さらにこの政策は、中国政府が新たな傾向の技術を利用したり、IT分野の技術革新の恩恵を受ける機会を狭めることになる、とMillerは書簡の中で指摘した。またCIITAの事務局長、Chunlu Liuに対し、中国政府に働きかけ、そのような政策を実施しようとする取り組みを阻止するよう要請した。
米国の議員たちは、米国市場は依然として開放的で利用しやすいが、一方他の国々は自国の市場を閉鎖している、とのメッセージを受け取るだろうとMillerは声明の中で述べた。
「ITAAはこれまで、米国政府および州議会内の保護貿易政策と戦ってきた。中国における我々の提携企業が、そのような政策をわれわれに押し付ければ、IT業界や米中両国の政府に悪影響を及ぼすだけだ」(Miller)。
ITAAは、400社を超える米国のIT企業と米国以外の関連企業グループで構成され、参加企業にはMicrosoft、Accenture、IBMといった大手IT企業が名を連ねている。同組織は、IT産業の継続的かつ迅速な成長を促すための世界的公共政策、ビジネスネットワーキング、国家的リーダーシップを提供している。
最近中国政府は、全ての省は次のアップグレードサイクルで国内で生産されたソフト以外は購入してはならないと定めた。中国はこの政策により、ソフトを含む独自の技術開発の成功を目指しており、またMicrosoftなどの外国企業から徴収されるライセンス料の支払いを回避する狙いもある。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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