米インテルが2003年Q3の業績見通しを上方修正

 米Intelは、PC向けチップが予想以上に好調だとして、2003年第3四半期の業績見通しを上方修正した。米国時間8月22日に同社が発表したもので、69億〜75億ドルと見込んでいた売上高予測を73億〜78億ドルに引き上げた。

 同社が中間修正を発表したことで、アナリストが一般に使用する事実上の売上高予測も、3億〜4億ドル引き上がり、72億ドルから75億〜76億ドルとなる。

 Intelの発表によると、PCプロセッサ、チップセット、PC関連部品などを扱うIntel Architecture(IA)部門が世界的に好調で、予想以上に売上を伸ばす傾向にあるという。同社の主要な収益は、同部門が占めている。一方で、フラッシュメモリなどを含む通信関連製品の売上は軟調にとどまっているという。

 仮に2003年第3四半期の売上高が76億ドルに達すると、前年同期比で14%増、前期比で11%増となる。ちなみに、2002年第3四半期の売上高は65億ドル、2003年第2四半期は68億ドルだった。

 第3四半期の売上高が76億ドルというのは異例ともいえるが、過去10年間に見られた売上の上限の動きから外れる数字ではないと、Intelは指摘している。たとえば、同社は2000年第3四半期には87億ドルの収益を上げている。ただし、同社の過去5年間における第3四半期の平均売上は、71億ドルだ。

 同社の今年度のPCチップ販売は、これまでのところ予想を上回っているが、同社幹部はPCの売上が回復基調にあると宣言するまでには至らないと見ている。その結果、第3四半期の売上予測が増加に転じたことにより、PC市場が回復に向かっているとする見方には、慎重な姿勢を取っている。

 Intelの最高財務責任者(CFO)、Andy Bryantは、「回復を宣言するのは、当社が最後になるだろう」と述べている。

 Intelの製品出荷台数が増加したのは、デスクトップやノートパソコン向けのPC部品の売上が、全ての地域と販売チャンネルにおいて、2003年7月と8月上旬に予想以上に好調だったためだという。業績が伸びた理由についてBryantは「(パソコンメーカーが)部品の在庫の積み増しを行ったからだとは思わない。(PCの)売上が増加したためのようだ」としながらも、この傾向が本当にPCの売上が伸びたためによるものか、それともパソコンメーカが在庫を増やしたためによるものなのかは、時が経過しないと分からないとも指摘している。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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