チップ製造事業が低迷を続ける中で、米IBMは600人以上を解雇した。うちもっとも打撃を受けているのはヴァーモント工場だ。
IBMは米国時間18日に、解雇された人員のおよそ500人はヴァーモント州バーリントン近くの工場に所属し、残りはそれぞれ米国内にあるIBMマイクロエレクトロニクス工場に所属していると説明した。さらに、IBMは最高幹部を含むチップ製造部門の従業員に1週間の無給の休暇をとるように要請している。
「これらの動きは、収益性を回復するための取り組みの一環だ」と、IBM広報担当者のBill O'Learyは述べた。「当然のことながら、売り上げがまた伸びるように努力しているが、同時にコスト削減にも取り組まなければならない」
先月発表された四半期収益報告で、IBMは、1億1100万ドルにも及ぶ技術部門の損失は、チップ事業が抱えている問題に起因すると主張した。
今回の動きは、IBMのチップ事業における一連のコスト削減努力のうちで最新のものだ。昨年、同社はマイクロエレクトロニクス部門の広範にわたる再編努力の一環として、ヴァーモントで1000人を解雇した。また、IBMは海外での雇用も削減し、チップ製造機械を操業する従業員の残業をすでにカットしている。
今月、IBMはマイクロエレクトロニクス部門ゼネラルマネージャーのMichael Mayerを配置換えさせたと発表した。
ヴァーモントでの今回の解雇は、実際にチップ製造機械を操業する従業員ではなく、エンジニアリング部門やサポート部門を対象にしている。解雇された従業員には、60日以内にIBM内で別の職を見つける機会が与えられる。期限内に仕事が見つからない場合、医療給付や他の給付金の支給期間が延長されるのに加え、勤務年数1年に対し2週間分の退職金が支払われ、これは最低で8週、最大で26週に設定されている。
O'LearyによればIBMは、ニューヨーク州イーストフィッシュキルの最新チップ工場で生産高の改善に向けて前進しているという。7月の業績会議で、同社幹部は新生のチップ事業の実績が予想を下回ったと述べたが、O'Learyはこれらの問題はほぼ解決されていると述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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