情報処理振興事業協会(IPA、村岡茂生理事長)は8月6日、03年7月のコンピュータウイルスおよび不正アクセスの届出状況を発表した。
7月のコンピュータウイルス届出件数は1411件で、6月の1401件と同水準で推移した。7月の傾向としては、03年4月に初めて届出の寄せられた「Wscript/Fortnight」ウイルスの届出が、6月の29件から、71件に増加した。
このウイルスは、メールの添付ファイルとして届くものではなく、メールの本文に不正な記述を見えない形で書き込むことで、ウイルスを強制的にダウンロードさせる仕組みを利用している。また、セキュリティホールを悪用しているため、対策をしていないパソコンでは、メールを開いただけで感染してしまう。
IPAでは、「7月は、セキュリティホールを悪用するウイルスの届出が7割を占めている状況となっているため、修正プログラムを適用して欠陥を無くしておくことが肝要」と指摘している。
さらに7月には、Windowsのすべてのバージョンに影響を与える深刻なセキュリティホールの存在が報告されていることから、「この欠陥を悪用したウイルスが出現する可能性があるため、セキュリティホールの解消を早急に実施してほしい」と呼びかけている。
なお、5月に届出のあったウイルスは39種類。8月6日から9月30日に発病する可能性がある主なウイルスは、「W32/Klez」(8月6日、9月6日)、「VBS/Haptime」(9月4日)。
7月の不正アクセス届出件数は33件で、6月(43件)よりも減少した。届出のうち実害があった届出件数は15件で、その内訳は、侵入被害8件、アドレス詐称4件、DoS(サービス妨害)攻撃被害2件、メール不正中継1件だった。
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