米レッドハット、Red Hat 10のテスト版を発表:開発プロセスを開示

 米Red Hatが米国時間7月21日、Linux新バージョンのテスト版(開発コード名Severn)をリリースした。また、今回のリリースと同時に、外部プログラマーとの協同作業を念頭に置いた、新たな開発プロセスを明らかにした。

 同社は新たな開発プロセスを反映させるべく、Red Hat Linuxの総称をこれまでの「製品(product)」から「プロジェクト(project)」に変更した。Linuxソフトウェアの開発に外部プログラマーが大きな役割を果たすことを印象付けるのが目的という。

 この新プロセスが実現できたのは、昨年、同社が製品をRed Hat LinuxとRed Hat Enterprise Linuxに大別したため。前者は頻繁にバージョンアップする実験的な意味合いの強い製品であるのに対し、後者は企業向けで変更が少ない製品となっている。

 Red HatのプログラマーのBill Nottinghamは、「Red Hat Linuxに含まれるソフトウェアの大半がオープンな方法で開発されている。それならば、Red Hat Linux自体も同様の方法で開発・テスト・文書化・コード変換を行なうべきだ、と考えた」と語る。「これを実現するため、Red Hatでの開発プロセスを開示することにした」(Nottingham)

 Red Hatは開発プロセスをかなり広範に公開した。例えば、同製品版のリリース予定が10月6日であるというスケジュールや、社内および外部プログラマーの分業、社内会議への参加方法などを説明している。

 同社は「今後、さらに多くのプロセスを外部プログラマーに開示する予定だ」と語っており、バグ修正やセキュリティパッチなどのアップデートも開示情報の候補として挙がっている。

 なお同社は、「Red Hat Linuxに関する取りまとめは引き続き行う」とし、新たな開発プロセスが、Linuxソフトウェア開発の管理・統制の放棄を意味するのではないことを強調した。

 今回のリリースしたSevernには、新たなブートプロセスやプログラミングツール、電子メールソフトウェア、ウェブブラウザなどが含まれている。製品版の名称はRed Hat 10(開発コード名はCambridge)となる予定。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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