米Cisco Systemsは16日夜(米国時間)、同社のルータで使われているソフトウェアに欠陥があり、攻撃者がCisco製ルータをフリーズさせ、同機器からネットワークへのデータの流れを止める恐れがある旨を、インターネットサービスプロバイダ(ISP)や企業に警告した。
既報の通り、この脆弱性の詳細は、16日に多くのサービスプロバイダが、臨時のネットワークのメンテナンスを発表したことにネットワーク管理者たちが気付いた時点で、インターネットに漏出していた。
Ciscoでは、当初この問題についてコメントしていなかったが、16日夜になって、この欠陥に関する警告を同社ウェブサイトに掲示した。
「Cisco IOSソフトウェアが稼動している機器は、サービス拒否(DoS)攻撃を受ける恐れがあることがCiscoの社内テストにより判明した。Ciscoはこの問題に対処するため、IOSソフトウェアの修正パッチと、ネットワーク攻撃の被害に遭うリスクを最小限に留める方法をすでに用意した」と同社広報担当のJim Bradyは述べた。IOSは、Ciscoブランドのネットワークハードウェアのほとんどがベースとしているオペレーティングシステム(OS)である。
この脆弱性は、Cisco製ルータが特定のインターネットデータを処理する方法にある欠陥が原因にとなっている。Ciscoの警告によると、攻撃者は特別なパケット列を送ることで、Ciscoルータに入力キュー(送られてくるデータのストレージ)が満杯なのだと思わせることができるという。この攻撃を受けると、ルータが機能しなくなってしまい、再起動してキューを初期化する必要がある。
この欠陥を利用したオンライン攻撃については、同社はいまのところ把握していないとBradyは述べた。「我々はこの問題に効果的に対処すべく、顧客や業界、政府、学術団体、インターネットセキュリティ団体などと非常に密接に協力し合っている」
ISP各社は16日、臨時ネットワークメンテナンスのスケジューリングに追われた。ネットワーク管理者のメーリングリストに投稿されたメッセージによると、米AT&T、米Level 3、米Cogent Communications、米Sprintなどがみな、顧客にメンテナンスの予告を通知したようだ。
Sprintでは、ネットワークメンテナンスを実施する旨を顧客に通知したこと、ならびにこのメンテナンスの目的が、Cisco製品の脆弱性の修正であることを認めている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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