日本テキサス・インスツルメンツ(TI)は7月15日、Ethernetケーブルを介して電力供給を行う(PoE:Power over Ethernet)に対応したパワーマネジメントICを発表した。パワー・インターフェイス・スイッチ「TPS2370」と電源供給機器パワーマネージャ「TPS2383」の2製品で、いずれも現在、量産出荷中。1000個受注時の単価は、TPS2370が1ドル25セント、TPS2383が7ドル。
両製品は、1本の標準Ethernetケーブルで、DC(直流)電源とデータの送受信を同時実現するため、「Ethernet経由のシステム/装置を開発するメーカーは、システムコストを削減し、機能や信頼性を向上することができる」(同社)。
先月承認されたIEEE 802.3af規格に完全準拠しており、WLANのアクセスポイント、IP電話、セキュリティシステム、POSターミナルなどをはじめとするEthernet経由での負荷側電源機器と、Ethernetルータ、スイッチ、ハブなどの電源供給機器の両方に対応した設計となっている。
TPS2370とTPS2383の主な特長は以下の通り。
TPS2370:電源供給機器と負荷側電源機器の間のインターフェイスとして動作し、負荷電源供給機器の検出、分類そして低電圧ロックアウト、突入電流制限、FET(電界効果トランジスタ)スイッチの制御など、IEEE 802.3af規格に準拠する機能を搭載。8ピンSOICパッケージまたは8ピンTSSOPパッケージで提供する。
TPS2383:最高8ポートのEthernetポートへの電源供給を個別管理する。すべての動作は、I2Cシリアル・インターフェイス経由によるレジスタのリード/ライト動作によって制御される。TPS2383は5個の選択ピンを搭載しており、1個のI2Cマスタ・コントローラで最高32個までTPS2383をアドレッシングし、最高256個のEthernetポートを個別に制御・監視できる。64ピンLQFPパッケージで提供する。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)