米IBMは、Power4プロセッサを搭載した同社のiSeriesサーバーとpSeriesサーバで動作するLinux用WebSphereビジネスソフトの新しいバージョンをまもなくリリースする。
米国時間9日に行われたこの発表により、IBMはLinuxを自社の全サーバに搭載するために必要となるソフトウェアポートフォリオ構築に向けて動き出したことになる。Linuxは現在のところ、Intelプロセッサ搭載のサーバーで用いられていることが多い。いっぽう、IBMのDB2データベースソフトウェアやTivoliシステム運用ソフトウェアのいくつかは、Power4プロセッサ上でLinuxを利用することが既に可能となっている。
IBMの競合相手であるHewlett-Packard(HP)、Dell Computer、Sun MicrosystemsでもLinux搭載マシンを揃えているが、但し各社ともIAサーバに限られる。
pSeriesのサーバには、IBM版のUNIXであるAIXをOSに使うことが多く、またiSeriesサーバはIBMのOS/400で稼動する。これらのシステムは、内部を仮想的に分割し、Linuxと他のOSとを同時に動かせる。また来年には、上記3つのオペレーティングシステムを同一マシンのなかで共存させようという計画もある。
IBMは、同社のサーバー製品全体でPower4プロセッサを搭載しようとしている。また、zSeriesのメインフレーム機でもLinuxを便利に使えるようにしようと、それに向けたソフトウェアのポートフォリオを構築している。このzSeriesのマシンでも、システムを仮想的に分割して、同時に複数のOSを動作させることができる。
WebSphereは、オンライン銀行や電子商取引サイトでインターフェースの役割を果たすようなJavaプログラムを動かすアプリケーションサーバ。
Power4システムで動作するLinux用WebSphereの最新版バージョン5.02 は、7月15日に発売の予定。IBMの話では、最もローエンドのバージョンが1万ドル、Network Deploymentバージョンが1万5000ドル、エンタープライズ向けのバージョンが3万ドル(それぞれ1プロセッサあたり)となっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス