個人の日記として、またニュースや情報を得る手段として、日本でもBlogの存在が少しずつ広まってきた。さらにカメラ付携帯電話が普及したことで、携帯電話から写真や動画、テキストなどを送信してBlogの更新を行うMoblogに注目が集まってきている。
Moblogとは何なのか、今までのBlogや個人サイトとは何が違うのか、それがビジネスとなる可能性はあるのか。このような問いに答えるべく、Moblogに関する国内外の専門家が集まる「第1回International Moblogging Conference」が7月5日、六本木で行われた。カンファレンスではBlogだけに留まらず、携帯機器によるウェブへの情報発信に関して様々な可能性が議論された。
登壇者は多岐に渡り、Moblogシステムを提供するPhlog.netの運営者であるAlan Bradburne氏や、Mfop2を運営するKevin Cameron氏のほか、バーチャルリアリティの研究で知られるSouthern California大学のScott S. Fisher氏、企業内のBlogについて研究を行っているRoger Fischer氏などが講演を行った。日本からもネオテニーの伊藤穣一氏や平田大治氏、P2Pの普及活動を行うJnutella.orgを設立・運営するネットイヤーグループの川崎裕一氏、ソニー コンテンツ&アプリケーション研究所 所長の戸塚卓志氏などが参加し、Moblogのビジネスの可能性について議論を交わした。
会場内は自由に無線LANが使えるようになっていたが、Macユーザーが予想より多すぎて回線が途絶える場面も度々あった | |
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会場には200名ほどが集まり、立ち見も出るほどの盛況ぶり。参加者はカンファレンスの様子を自身のMoblogに収めようと、携帯電話のカメラを使って写真を撮る姿が多く見られ、会場内はカメラ付携帯電話独特のシャッター音が鳴り響いていた。
会場ではMoblogの特徴として、携帯電話からメールを送るだけでBlogが更新でき、特別な知識が必要ないこと、携帯端末を利用するため、いつでも、どこでもBlogを更新できること、コメントを書くのが苦手な人でも、写真を送るだけで済むので気軽に利用できる、といった利点が挙げられた。
一方、課題としては、携帯電話からの通信コストが高いこと、アプリケーションがまだ限られていること、裸の写真など、法に触れるような画像をどう規制するかといった点が挙げられた。また、Moblogがビジネスになるかという点についても、Moblogシステムの運営者たちは趣味として行っていることが多く、今後の課題という。ただし、平田氏は携帯電話で撮った写真を直接アップロードできるソニーのオンラインアルバムサービス「ImageStation」を紹介し、様々な可能性があることを示した。
なお、Bradburne氏によると、Phlog.netで最も多いMoblogコンテンツは
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