Semiconductor Industry Association(SIA)は30日(米国時間)、5月の全世界での半導体売上が3カ月連続で増加したと発表した。
2003年5月の世界の半導体総売上は125億ドルで、4月の122.6億ドルから2%の増加、前年同期比ではおよそ10%の増加となった。
SIAはまた、対イラク戦争終結による不安の低下や、特にアジアの経済に打撃を与えた重症急性呼吸器症候群(SARS)にも収束の目処がたったことから、今年後半の需要見通しを据え置くとした。他の調査機関でも、今年の半導体市場の見通しを楽観視している。
SIAのプレジデントGeorge Scaliseは、「SIAが出した10.1%という2003年の成長見通しは、5月の上昇傾向からするとほぼ達成できそうで、SARSなどの地理的政治的問題が解決すれば、今年後半は全ての地域、特に中国での需要の伸びが期待できる」と声明の中で述べている。
プログラム可能なロジックチップや標準的なセルチップの売上は8.6%増え、通信分野で需要が回復していることを窺わせた。デジタルカメラや音楽プレーヤーなどの携帯機器に使われるフラッシュメモリは4.4%増加した。
日本でのチップ売上は前年度比で26%増加、またアジア太平洋地域では11.7%、ヨーロッパでは9.3%増加。しかし、南北アメリカでの売上は6.7%減少しており、これは電子機器や電子部品の生産がアジアへ移行し続けている影響を受けたものと思われる。
SIAは、6月はじめにリリースした見通しのなかで、世界の半導体売上の成長率を、今年度10.1%、来年度16.8%、2005年に5.8%、そして2006年には7%と見積もっている。また、業界全体の売上について、昨年の1410億ドルから2006年には2050億ドルに達すると述べていた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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