米ストーカー、Exchange Serverを付け狙う:但しグループウェアの話

 米Stalker Softwareは来週、メッセージング/コラボレーションソフトの新版CommuniGate Pro 4.1を発表する。同社は、競合製品である米MicrosoftのExchange Serverのユーザーを、なんとかCommuniGate Proに移行させたいと考えている。

 「MicrosoftのメールソフトOutlookのインターフェースはそのままに、Exchange Serverに代わる製品として提供する」(同社)

 Groupwareスイートが付属するCommuniGate Pro 4.1では、モバイル機器を利用する社員がメッセージの受信、会議の日時設定、同僚とのコラボレーションなどを効率的行えるように、さまざまな機能強化を施した。無線デバイスでOutlookインターフェースが利用可能なほか、ウェブ経由でシステムにログインするユーザーのために、カレンダ機能などを向上させた。

 Stalker Softwareの最高経営責任者(CEO)のVladimir Butenkoは、「モバイル機器を利用する社員の数が着実に増加しているため、企業は社外からも電子メール、アドレス帳、カレンダー機能に、安全にアクセスできる環境を整える必要がある」と説明した。

 同社によると、CommuniGate Proの強みは、WindowsはもちろんLinuxやUNIXなど、30以上のOSに対応している点だ。一方Exchange Serverは、MicrosoftのサーバOSでしか動作しない。また、「導入と維持管理費も、Exchange Serverの約半分ですむ」(同社)。

 しかし、米調査会社のAberdeen Groupによると、CommuniGate Proが、多数のExchange Serverユーザーを引きつける可能性は低いという。「Exchange Serverは既存のMicrosoftシステムと問題なく併用でき、個別ソフトウェアライセンスは不要だ。企業のIT担当者が代替製品を検討する理由がない」(Aberdeenのインターネット・インフラ・リサーチ部門ディレクターのTim Sloan)

 しかし最近は、ほとんどの企業がメッセージングソフトを利用していることもあり、Stalker Softwareがニッチ市場でユーザーをみつけることは不可能でない。事実、同社の顧客の大半を占めるのはLinuxユーザーだという。「Linuxを導入している企業は、低コストの製品や、技術の動向を見守ることに熱心である。CommuniGate Proは、そのような企業ユーザーの関心を引くことができるだろう」(Sloan)

 ちなみにMicrosoftは、Exchange Serverの新版を2003年半ばにリリースする予定。2000年にExchange 2000を発表して以来初めての、本格的なアップグレードとなる。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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