米Sun Microsystemsは4日(米国時間)、JavaOne会議の開催に先駆け、ゲーム、とりわけオンラインゲーム開発用の技術提供に特化した新部門Game Technologies Groupの設立を発表する予定。同社で数年間ゲームコミュニティのチーフアンバサダーを務めたChris Melissinosが、新設部門の最高ゲーム責任者(CGO)に就任し、指揮を取る。
Sunのソフトウェア担当最高技術責任者(CTO)John Fowlerによると、この新部門の主要任務は、多様な環境下で動作可能なソフト開発用プログラミング言語Javaが、ゲーム開発用として最適である点を世間にアピールすることにあるという。
すでに携帯電話用ゲームの開発用フォーマットとしてシェアを独占しているJavaだが、PC用ゲームにはまだあまり利用されていない。
しかしMelissinosは、今後この状況は一変すると予想する。その理由として、異なる種類のOSだけでなく、携帯型コンピュータや携帯電話なども含め複数の種類の機器向けにゲームを提供することがより重要になりつつあることをゲーム開発会社も認識しているため、とMelissinosは説明する。
携帯電話用ゲームは、Javaを使って開発された製品のなかでも最も成功した例の1つであり、その意味でJavaを使ったゲーム開発は理に適っている、とVenture DevelopmentのアナリストChris Lanfearは語る。
Javaはカードゲームなど、数多くのシンプルなオンラインPCゲーム開発には、これまでも使用されてきたが、主要ゲームで使用される精巧なグラフィック開発にも使用可能、とMelissinosは語る。「Javaではスケールの大きな高性能グラフィックの開発は不可能と考えている人がいるが、その認識は全くの誤りだ」(Melissinos)
Sunのゲーム部門は、Javaの推進に加え、ゲーム開発会社にオンラインゲームを動作させるために必要な、サーバやソフトなどのインフラの売り込みも行う。Fowlerによると、すでに主要ゲーム会社数社がSunのシステムを使ってオンラインゲームを運営しているという。オンラインゲームの顧客も、Sunの企業顧客と同様に、24時間利用可能なサービスを求めていることを考えると、この選択は当然の結果、とFowlerは語る。「ゲームを提供する人々が必要とするインフラの大半は、金融サービス、顧客関係管理(CRM)など、高性能コンピューティングを要する分野に従事する人々が必要とするものと酷似している」(Fowler)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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