IBMは、Linux搭載PCをインドに向けて送り出す。ただし、先月タイで発売されたHewlett-Packard(HP)のLinuxノートPCとは異なり、一般向けの低価格マシンではないようだ。
HPのケースでは、タイ政府がすべての人々にPCを行き渡らせるため、低価格マシンを用意するという国策的なものだった。今回のIBMのケースでも、インド大統領のA.P.J. Abdul Kalam氏が演説の中でオープンソースOSの使用拡大を支持したことを受けてのものだ。
IBM広報のVandana Raoによれば、今回発表される新製品は、同社としては初となるLinux標準搭載デスクトップPCとなる。ただし、同社では5月に北米向けのThinkCentre M50には、オプションでLinuxを選択可能にすると発表している。
「Linuxは、IBMの戦略上不可欠なものだ。はっきりとしたビジネス上の決定として同OSを支持していく」とRaoは語る。
同氏は、新製品のターゲットとして、インド各都市に多数ある中小企業やSOHOなどのオフィスを想定していると説明する。
Linux搭載が決まったNetVista A30は、アジア太平洋地域を対象にしたエントリモデルで、Pentium 4プロセッサやチップセット統合型グラフィックス機能、CD-ROMドライブを搭載と、DVD/CD-RWドライブや専用グラフィックスチップなどを採用するのに比べ、安価なパーツで構成されている。
だが、インドの日刊紙The Times of Indiaが報じたところによると、Windowsよりもライセンス料の安いLinuxを採用し、エントリ向けの構成という条件が整っているにもかかわらず、価格は税込みで約3万9000ルピー(850ドル)と、やや高めの設定となっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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