米SCO GroupのCEO、Darl McBrideは、SCO GroupがLinux開発者Linus Torvaldsを提訴するとの可能性を示唆した、CBS Marketwatchの5月28日(米国時間)付けの報道について、「誇張した記事だ」と述べた。
この報道を受け、LinuxコミュニティからはSCOに対する激しい批判が噴出していたが、McBrideはCNET News.comに対し、「Torvalds個人を標的にすることはまずない」とコメントした。
CBS Marketwatchの今回報道で問題になったのは、「より多くの企業がSCOの資産のライセンス取得を開始しない限り、Linux OSを発明したとされているLinus Torvaldsを特許権侵害で訴えるかも知れないと付け加えた」という部分。
McBrideは、Torvaldsに対する告訴の可能性を完全には否定しなかったものの、「特許については話すらしていない」と強い口調で述べた。
CBS Marketwatchの記者にもMcBrideの発言についてコメントを求めたが、即答は得られなかった。
いっぽうで、Torvaldsは、SCOが彼を提訴しても実効性はないが、ありえないことではないと見ているとコメント。「私を提訴して(SCOに)どんなメリットがあるのかは分からないが、合理的な行動とは思えない」(Torvalds)
SCOの一連の行動を受け、SlashdotなどLinuxファンが集うオンラインフォーラムでは、同社に対する批判が高まっている。Torvaldsも一部の批判に同調しているものの、SCOに対しては控えめかつ冷静に対応するよう呼びかけている。「今回のことで、誰もSCOのウェブサイトに対して(サービス拒否(DoS)攻撃などの)愚かな行動に出ないことを望んでいる」(Torvalds)
法的措置をほのめかしたり、プログラマーは勝手にLinux OSに高度な機能を組みこんではならないと主張するなど、SCOの一連の言動は、多くのLinux支持者の怒りを煽る結果となった。5月始めには、SCOのウェブサイトが何者かの攻撃によりクラッシュさせられた。攻撃者は不明だったが、SCOではいち早くLinux支持者を非難する声明を発表していた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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