ドコモAOL(山川隆社長)は5月28日、安全性、利便性を重視したメール環境とインスタントメッセンジャーを統合した「AOL Communicator」をAOL会員専用ソフトウェアとして、7月からダウンロードを中心に提供していくと発表した。現在ベータ版をAOL会員向けに提供している。
これまでも同社は、「安心、安全にメールのやりとりをしたい」というユーザーの要望に応え、無料のメールウイルスチェックをサーバーで行ったり、ウイルスの自動実行をOFFにして受信できるようにしてきたが、今回の製品では、この2重のウイルスチェックに加え、さらにプレビューエンジンに「Netscape Communicator」の「Gecko」を搭載した。
マーケティング部・原 治テクノロジーマーケティングマネージャーは、「これによって、IEのセキュリティホールを狙ったウイルスにかかることなく、初心者でも安心して使うことができる」と述べた。
「AOL Communicator」のもう一つの大きな特徴は、メール機能とシームレスに連携するメッセンジャーの「友達リスト」。メールが届くと自動的に「友達リスト」にメールアイコンが現れ、特定のメンバーからメールが来ているかどうか、すぐにチェックできる。
さらに、メールの送信者などからクリック操作で登録したり、登録済みの名前の前にAOLで用意したアイコンや自作のアイコンをつけることができるほか、「友達リスト」からのメール送付、閲覧やティッカーで新着メールを知らせてくれるなど、メールとメッセンジャーの連携を強化している。
このほかの主な機能としては、迷惑メールフィルタを搭載。「メンバーが迷惑メール扱いとしたもの」と「AOL Communicatorが学習し、迷惑メールと判断したもの」の2つについて自動的に「迷惑メールフォルダ」に振り分ける。
メールの送受信はIMAPで行われ、複数のアカウントに対応する。AOL以外のPOPアカウントも登録、送受信でき、「迷惑メールフィルタ」も適用される。IMAPに対応したことで、アドレス帳と友達リストがサーバー上に保存され、アドレス帳は「AOL Communicator」、「AOL接続ソフト」、「Web版AOLメール」、さらに一部のiモード携帯電話で利用、同期をとることができる。また、友達リストは「AOL Communicator」、「AOL Instant Messenger」、「AOL iメッセンジャー」、「AOL接続ソフト」、さらにアップルのIM送受信が可能。
そのほか、
――などの機能をもっている。
同社では今後、企業コンセプトの「簡単、便利、安全」をユーザーに提供する道具としてAOL会員にメーラー切り替えを勧めていく方針で、「米国では上級ユーザーが主体だが、日本では会員初心者やアウトルックユーザーも取り込んでいきたい」(マーケティング部・能戸理英ブランドプランニングシニアマネージャー)としている。
なお、Mac版については、現在米国でベータ公開しているが、日本では検討中。
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