グラフィックプロセッサ(GPU)メーカーのNvidiaは5月21日、ワークステーション向けGPUの最下位モデルを発表した。
今回発表されたのは、同社FXシリーズの最新モデルにあたるQuadro FX 500と呼ばれるGPU。Quadroシリーズは、アニメーションやビデオ編集、建築設計といった高性能なグラフィック処理が要求されるワークステーション向け製品と位置付けられている。
Nvidiaは、今年の初めに同シリーズの展開を始め、Quadro FX 2000/1000という2つの製品を発売していた。ハイエンド/ミッドレンジ向けの両製品とも、高速メモリのDDR-IIサポートなど、最近の技術革新の成果を数多く盛り込んでいる。
Quadro FX 2000/1000を搭載したグラフィックボードは、それぞれ1400〜1600ドルと900〜1000ドルの価格帯であるのに対して、最新のQuadro FX 500搭載のグラフィックボードは400ドル前後になる見込み。2002年末にNvidiaが発表した開発者向けのツールCgに見られるように、同社のグラフィック技術をより多くのプロフェッショナルユーザーに利用してもらうことを狙って、この価格付けになったという。
「Quadro FX 500の登場で、われわれはグラフィックワークステーション市場におけるすべての要求に応えられるようになった」とNvidiaのワークステーション製品ディレクターのJeff Brownは語った。
Nvidiaは、当面はライバルのATI TechnologiesとGPU市場の主導権争いを繰り広げる形になる。ATI Technologiesは、NvidiaがFXシリーズの出荷にまごついているうちに、素早い製品展開で市場シェアでの逆転を狙っていた。
Nvidia幹部の話では、FXにまつわる製造関連の問題はすでに解決しており、デスクトップPC向けの新製品GeForce FX 5900でATIとのスピード競争の遅れを回復したという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」