ウェブ関連技術の標準化団体であるW3C(World Wide Web Consortium)は、XML関連のドラフト10個項目のアップデートを発表。この新しい仕様により、ウェブはよりデータベースに似た役割を果たすことになる。
今回W3Cが発表した仕様は、XMLドキュメントから情報を探し出すための方法を規定するもの。10項目のドラフトのうち、2つが最終仕様に到達しており、1つは新規に提案された。この発表は、5月5日から英国のロンドンで開催されているXML Europe 2003 Conference & Expositionで行われた。
XMLは、Webサービス環境において、異なるコンピュータ同士の通信を行うために使用される。W3Cは、データ構造記述言語としてのXMLを推すと同時に、XMLをデータベースとして利用するための技術の標準化を、W3C内のXML Query working groupで行っている。
W3C広報のJanet Dalyは「伝統的なデータベース記述言語であるSQLとXMLをどう連携させるのか? XML Query working groupでは、この疑問への技術的な解答をもたらし、XML文書がちょうど1つの巨大なデータベースのパーツのように扱われるような文書の枠組みをまとめようとしてきた」と述べた。
XML Query working groupには、データベース大手のMicrosoft、Oracle、IBM、DataDirectが参加している。
今回発表されたドラフトは、XQuery、XPath、XSLTといった既存のXML標準に関連したものである。XQueryはXMLドキュメントからデータを抽出する手段を、XPathは別々のXMLドキュメント間でパスを張る方法を、XSLTはXMLドキュメントをHTMLのような別の形式で出力するための方法をそれぞれ提供する。
発表された10項目は以下の通り。
各ドラフトの詳細は、W3Cのサイトで参照可能となっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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