ニューオリンズで開幕したWinHEC(Windows Hardware Engineering Conference)で、米MicrosoftがWindowsの次世代バージョン(開発コード名 Longhorn)の詳細や、パソコン、セットトップボックス(STB)の各種プロトタイプを公開する。パソコンやプロセッサのベンダー各社が勢揃いする同会議では、今後2年間におけるパソコン/サーバの動向を垣間見ることができる。
テストバージョンの公開情報によると、Longhornは2004年後半〜2005年初旬のリリースが予定されており、その特徴には、コントロールパネルに直接アクセスできる画像/ゲーム用の新たなファイルシステム、Windows Messenger、Internet Explorer、Windows Media Playerの新バージョンなどがある。
WinHECのLonghorn関連セミナーでは、Longhornに関する様々なプレゼンテーションが行われる。セミナーのテーマには、例えばパソコンにおける音声・映像機能の改善、携帯型メディアプレーヤーなどのデバイス設計手法、Longhornのカラー/ディスプレイ管理機能といったものがある。これらプレゼンテーションの一部では、UPnP(Universal Plug and Play)ネットワークや無線向けの各種接続デバイスにも焦点を当てる。
Microsoftは同会議で、カナダATI Technologiesと共同開発した画像機能のプロトタイプも公開する予定。MicrosoftのeHome製品部門マネージャー、Dennis Flanaganはこれについて、「このプロトタイプでは、録画したテレビ番組やパソコン内にある画像を容易に取り出し、テレビモニターなどの大画面に写すことができる」と語っている。さらにMicrosoftは米HP(Hewlett-Packard)と共同開発したモジュラーパソコン(開発コード名 Athens)も披露する予定である。
同時に、Microsoftはパソコンを家電製品と連携させるための新たな取り組みやソフトウエアについても紹介する。同社は、機器間で音質を向上させるUAA(Universal Audio Architecture)のドライバソフトの提供をまもなく始める予定である。さらに、機器間でファイル交換を容易にするためのプロトコル、Multimedia Transport Protocol(MTP)についても取り上げるという。
このMTPプロトコルとは、「収集したデータを交換したり、また大量のデータの中から一部を抜き出して交換するのに極めて有効。例えば1000曲のMP3ファイルから1曲を探し出し、それを交換するといったことが効率よく行える」(Flanagan)
ハードウェアメーカー各社は、今後発売予定のパソコン製品やスマートディスプレイなどの最新製品を披露する。ほぼ全てのメーカーが、米Intelの新チップセット、Springdaleを搭載したデスクトップパソコンを準備しているという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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