調査会社のZapThinkは今週発表した報告書の中で、Webサービス市場はEAI(Enterprise Application Integration)よりも、ビジネスプロセスに着目すべきだと警告している。EAIでは、アプリケーション同士の接続の際、従来のミドルウェアや専用のプログラミングがデータ変換で通信を行うのとは異なり、XML(eXtensible Markup Language)やWebサービスなどの柔軟な手法を用いているのが特徴だ。だが、このEAIのアプリケーション統合がなぜ行われているかを考えると、ビジネスプロセスの整理統合が本来の目的であるはずだ。報告書の著者であるRonald Schmelzerは、「ビジネスプロセスの部分に着目せずにEAIのみに注力する企業は、2年以内にトラブルに直面することになるだろう」と警告する。
また同氏は、現在検討が行われているサービス指向のビジネスプロセス標準の将来的な統合を予言する。いま標準化が進められているものに、BPEL(Business Process Execution Language for Web Services)、BPML(Business Process Modeling Language)、WSCI(Web Service Choreography Interface)などがある。この標準化において、W3C(World Wide Web Consortium)とOASIS(Organization for the Advancement of Structured Information Standards)で現在意見が割れているが、Microsoft、IBM、BEA Systemsの3社は今週に入りOASISにBPELを提案したことで、W3Cに背を向ける形になった。
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