米企業のIT支出は復調へ

 米IDCの調査によると、2003年のIT支出を「前年より増やす」あるいは「前年並みを維持する」予定の企業は85%にのぼる。企業はこれまで締めてきた財布の紐を緩め、再び情報技術に投資する準備ができているようだ。しかし、予算は絶えず見直され、最終利益に気を配りつつ調整が加えられるだろう。

 調査は,約1000人の最高経営責任者(CEO)と最高情報責任者(CIO)を対象に実施したもの。Goldman Sachsが2003年のIT支出を前年比1%減と予想しているのに対し、IDCの調査結果は苦戦するIT業界に希望の光を投げかけている。

 「今後企業が短期的予算を最も優先的に割り当てるのは、定期的なインフラのアップグレードだ。2003年のIT支出の半分近くが定期的なインフラのアップグレードにつぎ込まれるだろう。これは、多くの企業が過去2年間にIT技術への投資を抑制してきたためである」(IDC Worldwide IT Marketsのプログラムディレクター、Stephen Minton)

 また、調査によって、CIOよりCEOの方が予算増額に楽観的であることが明らかになった。同時に、IT予算の決定に関して、CEOやIT部門以外の責任者の発言権が増していることも浮き彫りになっている。

 なお、回答者はIT支出の復調を期待しながらも、この希望的観測が経済の状況と会社の業績によって変わる可能性があることも指摘している。「2002年はWorldComの経営破綻、対イラク開戦の脅威などの予測不可能な事態によってIT支出が大きく抑制された。2003年も同様に何が起こるか分からないため、明確な見通しをたてにくい」(Minton)

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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