Intelの最高経営責任者(CEO)Craig Barrettは18日、サンノゼで開幕した同社開発者会議で、製造工場への投資計画や、デスクトップパソコン、ノートパソコン、携帯電話機向け製品ファミリーの製造計画などについて明らかにした。
Intelは製造工場に対する投資を今後も継続していくという。同社は数百万個のチップを製造可能な十億ドル規模の製造工場をいくつも持つが、このうちアリゾナ州のファブ12工場をこれまでの200mmウエハから300mmウエハに移行する。移行完了は2005年を予定しており、これにかかる総費用は20億ドルに及ぶ。しかし300mmウエハを使うことで、1枚のウエハからとれるチップの数は2倍以上になる。また製造コストは30%削減できるようになる。このことからIntelは、この投資が十分に価値のあるものと考えている。
これについてBarrettは次のように語っている。「シリコンの革新やムーアの法則によって実現される高度技術に対する要望は、ここ数年の不景気にかかわらず依然として根強い。新技術の開発や増産体制は、業界が要望する成長に応えるためだ。常に市場の成長を先取りして生産能力を増大させるというのが我が社の方針だ」
一部の調査会社では、2003年はIT支出が5〜7%の伸びを示すと予測している。1998〜99年の販売が急激に伸びた時期に購入したパソコンが、今年買い替え時期にあたることなどがその理由。なおIntel自身もすでに3万5000台のパソコンを購入しているという。ちなみに依然経営難に苦しむ米Lucent Technologiesも、社内デスクトップパソコンの買い換え計画を明らかにしている。
「少なくとも我が社のコンピューティング部門においては、事業状況は上向きになりつつある。(今年は)さまざまな企業がパソコンを買い換えると我々は見ている」(Barrett)。
さらにBarrettは、「Intelの製品ラインが今後変化していく」とも語っている。今後、デスクトップ向けのPrescott、ノート向けのBaniasなどのチップの性能を購入者の要望に応じて多様化させていくという。
なお、通信チップ市場は依然として冷え込みが続いている。しかしBarrettは「無線分野での設備投資や投資そのものはうまくいっている」とする。このことから、「2003年後半は前半よりよくなる」(同氏)という。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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