米Honeywell、英Invensys、三菱電機、米Motorola、オランダのPhilips Electronicsなどが参加するZigBee Allianceが今週、新しい無線規格ZigBeeの策定について話し合いを進める。
ZigBee Allianceは、低コスト・低消費電力のデバイスで無線オートメーションシステムが構成できる規格の策定に取り組んでいる。その消費電力は「単3アルカリ電池2本で数年間の連続駆動を目指す」(ZigBee Alliance)ほどだという。
ZigBeeは、各社がすでにサポートを取りやめた無線規格HomeRFから発生したもので、HomeRF Liteと802.15.4規格を組み合わせる。使用する周波数帯は、802.11b規格や電子レンジ、コードレス電話と同じ2.4GHz帯。1つのネットワークに最大255のデバイスが接続できる点や、最大30メートルの伝送距離、最高250kbpsのデータ転送速度などが規格内容に盛り込まれている。データ転送速度11Mbpsの802.11bや同1MbpsのBluetoothより低速だが、消費電力は大幅に少ない。
ZigBeeを使うことで、ユーザーは照明器具からセキュリティシステムにいたるすべてを管理する無線ネットワークを構築することができる。「無線ネットワークの用途は無限にあるため、我々はビルや家庭内ネットワーキングに焦点を絞ることにした」とZigBee Allianceの副会長のVenkat Bahlは説明する。
ZigBee Allianceは、2004年初頭までにZigBeeの策定を完了し、2004年半ばには対応製品が市場に登場すると見込んでいる。Wireless Data Research Groupは、ZigBee対応製品の市場が2003年に出荷台数41万台、売上高900万ドル規模で誕生し、2007年までに出荷台数は6200万台、売上高13億ドルに成長すると推計する。
ZigBeeは、Bluetooth、Wi-Fi、Ultrawideband(UWB)に続く新しい無線接続技術だ。これらの技術はすべて標準規格という点が魅力の1つである。つまり、同一規格に対応しているデバイスであれば組み合わせて使用できることが明らかなため、企業や消費者にとってデバイスの利便性や価値が高まる。オランダのPhilips Semiconductorの最高経営責任者(CEO)、Scott McGregorは、「将来、多くの技術の組み合わせが考えられる。われわれは多数の技術をサポートし、勝ち残ったものを採用する。われわれの目標は、接続したデバイスがうまく連携するよう、簡潔な技術を消費者に提供することだ」と語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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