矢野経済研究所は2月13日、国内におけるERPパッケージ市場の調査・分析結果を発表した。2002年のERPパッケージのライセンス総市場(大手企業向け、中堅企業向けERPパッケージの合計)規模は前年比8%減の693億6000万円となった。長引く景気低迷を背景としたERP導入の延期、部分的導入が響き、市場は一時的に縮小している。だが、市場規模は2003年後半から2003年前半をメドに回復し、2003年は772億円、2005年は1070億円規模に達すると同研究所はみる。
大手企業向けソリューションではトータルソリューションからピンポイントソリューションへの回帰がみられ、今後当面は企業の投資評価ニーズにあった「小さくて軽いソリューション」を提案していくことが重要になるという。中堅市場向けにはSAP、Oracleがともに2003年にオールインワン型の新製品を投入するなど、2003年以降の競争激化が見込まれる。
2002年における、ERPパッケージ総市場のライセンス売上高シェアは、my.SAP.comが26.8%で首位、Oracle EBSが11.9%で2位、ProActiveが10.4%で3位となった。
大手企業向けERPパッケージ市場も首位はmy.SAP.comで、シェアは45.6%。ERPパッケージの主戦場である中堅企業向けERPパッケージ市場ではProActiveが25.2%で首位を維持した。
大手企業向けERPパッケージにおけるプラットフォーム別のライセンス売上構成比は、UNIXが全体の59%と最も大きい。またOS/400の採用比率は年々拡大しており、2002年は10%に増えた。UNIXの比率は微減傾向である。中堅企業向けERPパッケージではWindows NT/2000が全体の94.4%を占め、今後も主流となることが予想される。今後は、「Linuxの採用がどの程度伸びていくかが注目される」(同研究所)という。
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