米インテル、メモリも1チップに集積した携帯向けプロセッサ

 米Intelが今週、スマートフォン向けの新しいプロセッサManitoba(開発コード名)を正式に発表する見通しだ。

 「Manitobaは、統合的な設計によりバッテリー持続時間を延長すると同時に、高度なアプリケーションに対応した処理能力を提供する」(Intel)

 Manitobaのコンセプトは"ワイヤレス・インターネット・オン・チップ"。フラッシュメモリ、DSP(digital signal processor)、 XScaleプロセッサを1つのチップ上に集積する。GPRS(General Pack Radio Service)などの高速無線ネットワークに対応した携帯電話機での使用を想定しており、「基本的な通話のほか、インターネットの無線アクセスやオーディオファイルの再生が可能な携帯電話機の開発を促進する」(Intel)

 Intelは、来週開幕する無線業界の展示会3GSM Congressで、Centrinoと並んでManitobaに焦点を当てる。Centrinoとは無線モバイル技術の新ブランドで、ノートパソコン向けプロセッサPentium-M(開発コード名Banias)、チップセット、Wi-Fiモジュールなどを含む。Centrinoのリリースは、2003年3月12日を予定している。

 Intelは、新しい技術をマザーボード、または直接チップに組み込むことに取り組んでいる。CentrinoとManitobaは、こうした取り組みの成果だという。「Intelの競争力の核心は"統合"にある。無線LANのほか、BluetoothやGPRSなどの技術も視野に入れている」(同社)

 Centrino、Banias、Manitobaは、成長著しい携帯電話市場や無線ネットワーク市場など、パソコン以外の領域を狙うIntelの戦略を示すもの。Texas InstrumentsやMotorolaが統合型の無線プロセッサをすでに提供しているが、それらに対抗してIntelはManitobaを投入する。

 なお、DSPとアプリケーションプロセッサを1つのチップに集積した製品は他の企業からも発表されているが、メモリを含むものは珍しい。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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