2002年のWi-Fi製品売上高は2億8000万ドル

 米NPDTechworldがワイヤレスネットワーク製品市場に関する調査結果を発表した。2002年のWi-Fi関連製品の総売上高は2億8000万ドルで、2001年の7600万ドルと比べて約4倍に増加したという。

 アクセスポイントやネットワークカードの平均販売価格は136ドルから87ドルに下落した。Microsoftやソニーといった大手が、ワイヤレスネットワーク技術に積極的に参入し、業界全体の出荷台数が伸びたことから、価格競争が激化している。

 現在最も普及しているWi-Fi関連製品は、2.4GHz帯を使用するデータ転送速度11Mbpsの802.11bに準拠しているもの。802.11aに対応した製品は、2002年に販売されたWi-Fi関連製品のうち1%にも満たなかった。なお、802.11a対応製品は大企業で多く利用されている。

 NPDTechworldのアナリストSteve Bakerは、802.11b準拠製品の価格は75ドル程度まで低下すると予測する。また、市場は802.11gに移行すると見ている。802.11gは2.4GHz帯でデータ転送速度が54Mbpsと速く、802.11bと互換性があるためだ。ちなみに802.11aは5GHz帯を使用し、データ転送速度は54Mbpsだが、802.11bと互換性がない。

 802.11gは今のところIEEE(米国電気電子学会)の正式な承認は受けていないが、メーカーはすでに最新の仕様に準拠した製品の出荷を始めている。

 アナリストらの予測によると、Wi-Fi対応機器は2002年の600万台から2006年には3300万台に急増するという。Wi-Fi技術を搭載したノートパソコンやDVDプレーヤーが、需要を押し上げるとみる。

 ちなみに2003年1月後半、Wi-Fi向けチップメーカーのAtherosは、Hewlett-Packard(HP)、IBM、NEC、東芝のノートパソコンがAtherosのチップを採用すると発表した。IBM、NEC、東芝の3社は、すでにAtherosチップ搭載のノートパソコンを出荷している。また、Intelは、Pentium-Mプロセッサを搭載する無線モバイルブランドCentrinoに、802.11bと同aの両方に対応するデュアルバンドWi-Fiチップを追加する予定だ。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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